大相撲の関脇高安(29=田子ノ浦)は、約2年8カ月ぶりに“大関特権”のない横審総見となったが「初心に帰ることができた」と前向きにとらえた。
6日、東京・両国国技館で行われた稽古総見に参加。幕内力士の申し合い参加し、計6番で3勝3敗だった。稽古総見で大関は、大関以上による申し合いや、指名する相手と連続何番も取ることができるといった慣例があるが、関脇となり、一力士として申し合いに加わり、2番、1番、3番と細切れに相撲を取った。
番数は少なかったが「あれだけの人数がいれば仕方ない。いい内容の相撲もあった」と、受け入れた。むしろ「若手のころを思い出したか」と問われると「思い出しましたね」と笑った。横綱白鵬が、新小結大栄翔を指名して稽古している最中には、八角理事長(元横綱北勝海)から「高安、行けよ」と促され、名乗りを上げる場面も。白鵬から指名されることはなかったが、大関を目指していたころを思い出す、一つの要因ともなった。一方で最後は、ぶつかり稽古で前頭炎鵬に胸を出し、若手の成長も促していた。
高安は昨年9月の秋場所は左肘靱帯(じんたい)断裂で全休、同11月の九州場所は急性腰痛症で途中休場した。2場所連続で勝ち越すことができずに陥落した大関の座に、今場所で10勝すれば返り咲く。10勝への意識を問われても「終盤まで優勝争いに絡みたい。千秋楽まで、いい内容の相撲を取りきりたい」と、さらに高い目標を掲げるなど、気力も充実。今年に入ってすでに阿武松部屋、高田川部屋に出稽古するなど、精力的に稽古を重ね「(状態は)とてもいい、とても順調」と自信も戻っている。今後も出稽古を重ね、初場所(12日初日、東京・両国国技館)に照準を合わせる。

