大相撲の東前頭6枚目高安(30=田子ノ浦)が、一家の大黒柱として秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)に臨む。

5日、報道陣の電話取材に応じ、体調の好調ぶりをアピール。この日は相撲は取らずに基礎運動で汗を流したというが、番付発表後から前日までは連日、部屋付きの荒磯親方(元横綱稀勢の里)と三番稽古を行ってきたという。「やはり(荒磯親方の)左四つという形は強いですね。とても良い稽古になります。今は外に出られませんので、稽古相手になっていただいてとても感謝です」と充実ぶりを口にした。

妻のサポートを受けて、三役復帰を目指す。昨年10月に婚約を発表した演歌歌手の杜このみ(31)と、7月上旬に結婚。「脂肪がつくような食事をなるべくしないように。タイトな体になるように。脂質を抑えてタンパク質とか」と食事面での支えは大きいという。内臓脂肪も減ったといい「前よりも体の動きがよくなっている。相撲勘も戻ってきつつある」と効果を実感。「とても食事を勉強しているみたい。とてもおいしくいただいている。恩返しできるようにやりたい。三役に戻りたいですね」と結果での恩返しを誓った。

7月場所では大きな刺激があった。それは自身と同じ大関経験者の照ノ富士の優勝だった。「照ノ富士関が優勝して感化された。僕なんかよりつらい時期を経験しているお相撲さん。そういう人の優勝というのはとても励みになる。次は自分がという気持ち」と気合が入ったという。高安も昨年の名古屋場所から今年の7月場所までの6場所で、皆勤したのは2場所だけとケガに泣かされてきた。だからこそ「もう1回自分に厳しく頑張って上を目指して、応援してくれる方もいますので、稽古をやりたい」と意気込んだ。

子どもも授かり、父親となる高安。「来年の初めに生まれます。より一層、頑張らないといけない。子どものためにも2人で力を合わせてやっていきたい」と責任感を口にした。6日から再び、荒磯親方との三番稽古を開始するといい「ぬかりなくしっかり体をケアして鍛えて、また9月場所15日間、力強い相撲を取って支えてもらっている方々に恩返ししたいです」と誓った。