大相撲の大関貴景勝(24=千賀ノ浦)が7日、初日まで1週間を切った秋場所(13日初日、東京・両国国技館)に向けて総仕上げに入った。

前日6日まで前頭隆の勝(25)や部屋の幕下を相手に1日10番以上相撲を取って調整していたが、この日は相撲は取らずに四股、ウエートトレーニングなどで汗を流した。

その後、電話取材に応じ「明日(8日)、明後日(9日)相撲を取って最後、つくっていきたい。(体の動きは)全然悪くない。きちっと感覚、自分の押しに対するいい感覚を研ぎ澄まして、本場所に臨めれば」と話した。

前日6日には幕下以下の力士(所属部屋は非公表)が新型コロナウイルスに感染したことが判明し、24歳の大関も危機感をあらわにした。

稽古場を出入りする際、手洗いを徹底。「絶対どこかで菌というのは触ってしまってると思うので、手洗い、うがいをもっと徹底したい。鼻とか顔とか触んないようにしている」と話した。

兵庫県出身の大関は、野球の話題にも反応した。

プロ野球阪神の藤川球児投手(40)が今季限りでの現役引退を表明した。貴景勝も“火の玉ストレート”に魅了された1人。

「俺の小学校は阪神ファンで、巨人ファンなんてありえへんみたいな(感じだった)」と当然、周囲は阪神一色の環境で育った。

「ストレートで力で押し切るっていうのはかっこいいなって思っていた」。同じアスリート同士。「同じプロとして長い間、第一線でやられたことはすごい。野球はそこまで詳しくないが、プロとして力を出し切る時間が長かったことはすごいこと」と話した。【佐藤礼征】