関取最年長で7日目から5日ぶりに再出場した西前頭11枚目琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が、徳勝龍に敗れて3勝目を逃した。

左四つで前に出たが、足がついていかず土俵際で突き落としを食らった。2勝4敗3休。幕内残留の目安となる残り3勝に向けて、白星を積み重ねることはできなかった。

琴奨菊は2日目の明生戦で左ふくらはぎを負傷し、3日目から「左下腿(かたい)肉離れにより全治2週間の見込み」との診断書を提出して休場していた。幕内在位が15年を超える大関経験者は、再出場しなければ11月場所で十両に陥落することが確実だった。

再出場後、初めて取組後に取材に応じた琴奨菊は「(痛めた左足は)うまく付き合っていくしかない。できるから土俵に上がっている。幕内残留とかを目指してではなく、こういうときに一番自分の弱いところが出る。自分自身が(土俵に)上がっている以上はやるだけ」と、土俵に戻ってきた心境を明かした。

久々に取材に応じた理由については「昨日記事を見て力士が(取材対応に)なかなかこないということで。験を変えて参加させてもらいました」と、流れを変えるためだったと説明した。