東前頭14枚目翔猿(28=追手風)が、阿武咲との2敗対決を制して106年ぶりの新入幕優勝にまた前進した。

三役経験を持つ相手の圧力に立ち合いから押し込まれたが、のど輪で応戦。右足の蹴返しも飛び出したがすぐに引っ込めると、左に開きながらはたき込みを決めた。9勝2敗としてトップの座を守った。

「逃げずにどんどんいこうと思った」と、まともに引かずに戦った。蹴返しで阿武咲の足元を崩そうと試みる場面もあったが、2敗目を喫した8日目の佐田の海戦で蹴返しから体勢を崩した反省が頭にあり「出たけどとっさにやめた」と、すぐに引っ込めた。

大関貴景勝や関脇正代、同じ平幕の若隆景と2敗で先頭集団を走る。優勝争いの意識については「全然まだまだ。集中して一番一番」と平常心を強調した。