8カ月ぶりに本場所の土俵に復帰し2連勝だった横綱白鵬(36=宮城野)が休場。協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「お客さんに土俵入りを見せられなくなり残念です」と、コロナ禍で来場してくれたファンにわびた。

前日、2連勝した白鵬の取組後には「まだまだ、いい時からは程遠い。体がまだ動いていない。勝っていけば、徐々に体も動いてくるだろう」と見通しを語っていた。ただ、その2日目の取組後の“異変”も察知していた。「きのう最後、懸賞をもらう時、変な動きをしていた」と話し「やっぱり膝をやった(ケガした)んだね」と続けた。「きのう、言ったとおり、まだまだ万全ではないけど、勝っていけば(体が)動いていくのかな、と思っていた」と残念がった。

手術に踏み切るため5月の夏場所は、休場の意向を示している白鵬。手術について同理事長は「どんな手術なのか、内視鏡なのか、詳しいことは分からないが、前向きな手術だと思う」ととらえ「このままじゃ終われないという気持ちだろう」と横綱の胸中を察した。

10年以上も綱を張る第一人者。「横綱を10年もやれば、今までこういうケガがなかったのが不思議なぐらい。(ケガが)あったのかもしれないけど」と、あらためて、36歳で綱を張る白鵬を評価した。残された力士で土俵を盛り上げることに期待する。「毎回、言うようだけど、横綱不在をチャンスと思って『自分が上がるんだ』という気持ちを全面に出していってほしいですね」と若手に期待した。