大相撲の元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(37)が設立した「新モンゴル日馬富士学園」の卒業式が4日、ウランバートルの同校で行われた。2018年に小学校から高校までの一貫教育校として開校し、今回初めて116人の卒業生を送り出した。

元日馬富士は角界入り以来約18年間、日本文化に触れる中で日本の教育水準の高さに感銘を受けた。そのため日本の文化、道徳を取り入れた教育を実践し、この日の壇上には「探求し 思慮し 飛躍しよう」との日本語も掲示した。

モンゴルでは現在、新型コロナウイルスの感染者が増えており、卒業生やその保護者など出席者を最小限に抑えて卒業式を実施した。

元日馬富士は卒業式で「私たちは母校創設の歴史を忘れてはいけません。私は偉大な歴史を持つ母国モンゴルに生まれ、優れた先生たちとめぐり会い、歴史と文化を持つ日本国で学び育てられ、そして成功に到達しました。やがて、2つの祖国に恩返しをするという心をいだき、私たちの未来である君たちに、世界で競い合うことができる素晴らしい教育と正しい教養を学ぶ学問の園を高くそびえさせるという夢を持つようになりました」などと説明。「本日、たくさんの人々と一緒に、私たちの夢は、このように現実なものとなっていることにたいへん感動し、心の底から喜びに満ちています」ともあいさつ。最後は「君たちはできる!」と激励して送り出した。