日本相撲協会は28日、大相撲春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付発表を行い、1月の初場所後に新大関に昇進した御嶽海(29=出羽海)が都内の部屋で会見を行った。あらためて番付表に「大関 御嶽海」と書かれた文字を見て「目標にしていた1つのところにいけたのでうれしく思っています。(文字が)輝いていましたね」と笑みを浮かべた。

大阪での開催は2年ぶり、有観客での開催は実に3年ぶりとなる春場所。「(相撲に対して)熱い方が多い。新大関の期待にしっかり応えられるように恥ずかしくない成績を取りたい」と意気込んだ。すでに関西の関係者からは祝福の声などが多数寄せられているという。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で朝稽古の見学はできず、外出も自粛となっているだけに「ちょっとでもあいさつできればうれしいですけど、その思いをしっかり分かった上でこれから精進していきたい」と土俵の上から声援に応える。

1月の初場所後に新型コロナウイルスに感染した。2月の中旬から稽古を再開したといい「いいか悪いか正直分からないです」と現状について説明。ただ「大関は言い訳できない。あと2週間あるので、しっかり調整して最高の形で初日から入れればいいと思います」と前向きだった。

初場所後には一般女性と結婚していたことが判明。初場所では「勝った時も負けた時も『お疲れさま、また明日あるから』ってぶれない気持ちで支えてくれた」と精神的支えになっていたという。春場所では離れての生活となるが「電話で怒られないようにしたいです」と遠距離からでも支えてもらう。

いよいよ始まる新大関場所に向けて「2年ぶりの大阪、新大関っていうのもあっていろんなことづくし。緊張よりはわくわくしている」と目を輝かせた。【佐々木隆史】