西前頭3枚目の玉鷲が横綱照ノ富士から3場所連続の金星を奪った。立ち合いから右おっつけ、左ハズの一気の攻めで攻略した。

東前頭11枚目の碧山は西前頭15枚目・一山本との「全勝対決」を制し、6戦全勝で単独トップに立った。一山本の立ち合いもろ手突きをうまくしのぎ、前に攻めながら最後ははたき込んだ。

大関正代は隆の勝にいいところなく寄り切られ、1勝5敗と窮地に陥った。

貴景勝も阿炎の突き落としに敗れて3勝3敗。またも2大関に土がついた。

大関御嶽海は立ち合い、一瞬の攻めで北勝富士を上手出し投げで破り、星を3勝3敗の五分に戻した。


6日目の取組の模様を写真で振り返ります。


大相撲春場所 全取組結果


<関連記事>

37歳玉鷲57年ぶり同一横綱から3場所連続金星「自分の相撲を」常に平常心で堂々V候補に

上位陣4人で合計11勝13敗の体たらく「貴景勝、余裕がない 正代、気力がない」八角理事長

若隆景、高安との“再戦”に完勝 先場所は優勝決定戦まで争う「自分の相撲に集中しているだけ」

35歳碧山、一山本との全勝対決制し唯一の無敗「地力を稽古量で維持しているのは立派」八角理事長


幕内


王鵬(2勝4敗)はたき込み翠富士(3勝3敗)
王鵬(左)をはたき込みで破る翠富士(撮影・中島郁夫)
王鵬(左)をはたき込みで破る翠富士(撮影・中島郁夫)

千代大龍(3勝3敗)はたき込み豊山(2勝4敗)

☆千代大龍 胸から思い切りくる相手。何も考えず思い切り当たっていこうと思った。初日、2日目は苦手な相手もあって踏み込めていなかった。3日目ぐらいから気持ちよく負けようと切り替えていけた。

豊山(右)をはたき込みで破る千代大龍(撮影・中島郁夫)
豊山(右)をはたき込みで破る千代大龍(撮影・中島郁夫)

東龍(3勝3敗)上手投げ明生(2勝4敗)

☆東龍 いい対応ができたと思う。とったり気味にきて落とされたこともあるんで、そこも気をつけていった。(3連勝も)3連敗した時も勝ち急いで硬くなっていた。その硬さがとれていい感じで体が動いている。

明生(右)を上手投げで破る東龍(撮影・中島郁夫)
明生(右)を上手投げで破る東龍(撮影・中島郁夫)

妙義龍(4勝2敗)肩すかし(3勝3敗)
輝(左)を肩透かしで破る妙義龍(撮影・中島郁夫)
輝(左)を肩透かしで破る妙義龍(撮影・中島郁夫)

荒篤山(0勝6敗)押し出し佐田の海(5勝1敗)

☆佐田の海 最初はちょっとバタバタしましたが、後半は我慢して、我慢して立て直すことができました。(初対戦だった荒篤山について)まともに当たって受けると、重たいので受けないようにしました。体の調子は良いので、白星につながっていると思います。

★荒篤山 前に出られたけど、相手がうまかった。うまくやられた感じです。右をたぐられて突き放すことができなかった。(連敗は)気にせず一番一番やっていきたいですね。

荒篤山(右)を押し出しで破る佐田の海(撮影・中島郁夫)
荒篤山(右)を押し出しで破る佐田の海(撮影・中島郁夫)

碧山(6勝0敗)はたき込み一山本(5勝1敗)

☆碧山 しっかり踏み込んで前に前に攻めて相手のバランスを崩して、最後に決めることができました。攻めての立ち合いができてよかった。ちょっとずつ落ち着けている。結果が出ているので。(全勝対決の意識は)この一番だけですね。まだまだですね。半分も終わっていないし。

★一山本 なんにも出来なかったっすね。(相手の碧山は)当たって引くのがうまい、と思ったら出ることをためらってしまい、軽く当たったらどんどん出られて足がそろってしまった。

碧山(右)は一山本をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)
碧山(右)は一山本をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)
碧山(右)は一山本をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)
碧山(右)は一山本をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

琴勝峰(3勝3敗)寄り切り隠岐の海(2勝4敗)

☆琴勝峰 動かれてもついていって、下からずっと攻められたのでよかった。1日一番なので勝ちも引きずらないし、負けも引きずらない。(星を五分)変わらず1日一番で、立ち合いしっかり頑張っていきたい。

隠岐の海(右)を寄り切りで破る琴勝峰(撮影・中島郁夫)
隠岐の海(右)を寄り切りで破る琴勝峰(撮影・中島郁夫)

千代翔馬(2勝4敗)小手投げ栃ノ心(3勝3敗)

☆栃ノ心 (立ち合いから)中に入られたんでダメかと思ったんですけど、たまたまタイミングが良かった。(今日から中盤戦だが)これからじゃないですか。

千代翔馬(左)を小手投げで破る栃ノ心(撮影・中島郁夫)
千代翔馬(左)を小手投げで破る栃ノ心(撮影・中島郁夫)

錦木(3勝3敗)寄り切り照強(2勝4敗)

☆錦木 中に入れずに攻めることができました。ちょっと苦手な相手だったけど、今日はうまく相撲がとれました。

照強(右)を寄り切りで破る錦木(撮影・中島郁夫)
照強(右)を寄り切りで破る錦木(撮影・中島郁夫)

宝富士(0勝6敗)寄り切り志摩ノ海(3勝3敗)

☆志摩ノ海 下から、下からといくのが自分の相撲。それだけを意識していました。下がらず自分から前に出ることができているけど、勝った相撲にも修正するところはある。(課題は)頭が上がらないとか、脇のところとか。ちょっとしたところですけど、しっかり修正して臨みたい。

宝富士(上)を寄り切りで破る志摩ノ海(撮影・中島郁夫)
宝富士(上)を寄り切りで破る志摩ノ海(撮影・中島郁夫)

琴恵光(4勝2敗)とったり若元春(4勝2敗)

☆琴恵光 自分が中に入る気持ちで土俵に上がりました。(とったりは)自分の形になれなかったが、体がうまく反応できた。あまり記憶にないんで、とっさに出たと思います。

★若元春 おっつけなど良い攻めもあったけど、攻めていたぶん焦ってしまった。(明日に向けて)焦らず自分の相撲を取るだけです。

琴恵光(右)はとったりで若元春を破る(撮影・小沢裕)
琴恵光(右)はとったりで若元春を破る(撮影・小沢裕)
琴恵光(右)はとったりで若元春を破る(撮影・小沢裕)
琴恵光(右)はとったりで若元春を破る(撮影・小沢裕)
若元春(右)をとったりで破る琴恵光(撮影・中島郁夫)
若元春(右)をとったりで破る琴恵光(撮影・中島郁夫)
琴恵光(右)はとったりで若元春を破る(撮影・小沢裕)
琴恵光(右)はとったりで若元春を破る(撮影・小沢裕)

阿武咲(2勝4敗)不戦勝翔猿(5勝1敗)
阿武咲の休場により翔猿の不戦勝を知らせる幕が掲げられる(撮影・小沢裕)
阿武咲の休場により翔猿の不戦勝を知らせる幕が掲げられる(撮影・小沢裕)
阿武咲の休場により翔猿(左)が不戦勝となり勝ち名乗りを受ける(撮影・小沢裕)
阿武咲の休場により翔猿(左)が不戦勝となり勝ち名乗りを受ける(撮影・小沢裕)

遠藤(3勝3敗)押し出し宇良(3勝3敗)

★宇良 (対戦相手の遠藤について)自分の力がどれぐらい通用するのかなという所で、全く通用しなかった。(中盤戦に向けて)まだ折り返していないのが嫌ですね。もう10日目くらいの気分です。力を出していけるように頑張ります。

宇良(左)を押し出しで破る遠藤(撮影・中島郁夫)
宇良(左)を押し出しで破る遠藤(撮影・中島郁夫)

霧馬山(3勝3敗)送り出し琴ノ若(3勝3敗)

☆霧馬山 いつも通りいこうと思った。1日一番しっかりやっていきたい。体はよく動いてきた。最後までしっかり頑張っていきたい。

琴ノ若(左)を送り出しで破る霧馬山(撮影・中島郁夫)
琴ノ若(左)を送り出しで破る霧馬山(撮影・中島郁夫)

豊昇龍(4勝2敗)寄り切り大栄翔(4勝2敗)

☆豊昇龍 相手に好きにさせないと思っていきました。この気持ちで最後まで頑張りたいと思います。(おじの元横綱朝青龍がいい相撲と)じゃあいい相撲じゃないですか。この気持ちで1日一番と思って頑張りたいです。(立ち合いは)集中してやりました。

★大栄翔 一番ダメな相撲を取ってしまいました。悔しいですけど、もろに見えている課題。内容は悪くないので、しっかり切り替えていきたい。

大栄翔(上)を寄り切りで破る豊昇龍(撮影・中島郁夫)
大栄翔(上)を寄り切りで破る豊昇龍(撮影・中島郁夫)

若隆景(3勝3敗)送り出し高安(1勝5敗)

☆若隆景 下からという意識で相撲とりました。前に出ようとそういう意識で相撲をとりました。(先場所の意識は)1日一番自分の相撲をとろうと。自分の相撲に集中しているだけです。しっかり切り替えて、集中していきました。

高安(左)を送り出しで破る若隆景(撮影・中島郁夫)
高安(左)を送り出しで破る若隆景(撮影・中島郁夫)

隆の勝(4勝2敗)寄り切り正代(1勝5敗)

☆隆の勝 先手先手でいこうと思っていたんで、うまくとれたと思います。先場所よりは全然体の動きもいい。先場所の取組をすべて見直して反省した。これだけダメなことあるということが分かった。

正代(左)を寄り切りで破る隆の勝(撮影・中島郁夫)
正代(左)を寄り切りで破る隆の勝(撮影・中島郁夫)

御嶽海(3勝3敗)上手出し投げ北勝富士(1勝5敗)
北勝富士(左)を上手出し投げで破る御嶽海(撮影・中島郁夫)
北勝富士(左)を上手出し投げで破る御嶽海(撮影・中島郁夫)

阿炎(4勝2敗)引き落とし貴景勝(3勝3敗)
阿炎は貴景勝(手前)を引き落としで破る(撮影・小沢裕)
阿炎は貴景勝(手前)を引き落としで破る(撮影・小沢裕)

照ノ富士(4勝2敗)押し出し玉鷲(5勝1敗)
大相撲夏場所6日目 照ノ富士(左)に突き押しを浴びせる玉鷲(撮影・中島郁夫)
大相撲夏場所6日目 照ノ富士(左)に突き押しを浴びせる玉鷲(撮影・中島郁夫)
照ノ富士(左)を押し出しで破る玉鷲(撮影・中島郁夫)
照ノ富士(左)を押し出しで破る玉鷲(撮影・中島郁夫)
玉鷲に敗れた照ノ富士は首をかしげながら土俵に戻る(撮影・小沢裕)
玉鷲に敗れた照ノ富士は首をかしげながら土俵に戻る(撮影・小沢裕)