日本相撲協会審判部が11日目の取組編成会議を行い、大関経験者の東幕下4枚目朝乃山(28=高砂)は東幕下23枚目玉正鳳(29=片男波)との一番が組まれた。ともに5戦全勝中と好調同士の一番。勝てば十両復帰が確実となる7戦全勝優勝に王手がかかる。

10日目を終えて、幕下の全勝力士は朝乃山と玉正鳳、西幕下41枚目峰刃(23=錣山)と西幕下49枚目千代の勝(28=九重)の4人で、峰刃と千代の勝は同じく11日目に対戦する。そのため11日目には6戦全勝力士が2人となり、その2人が幕下全勝優勝をかけて13日目に対戦することになる。

9月の秋場所で朝乃山は、一番相撲から5連勝で勢いに乗っていたが、六番相撲で負けて6勝1敗で終えていた。今場所の一番相撲後に秋場所を振り返り「先場所のあの1敗があったからこそ今後の相撲人生につながる。将来『あの1敗があったからこそ』と言えるようにしたい」と切り替えていた。

また、6日目には復帰後初めて十両の土俵に上がり、大関だった21年夏場所11日目以来、548日ぶりの大銀杏(おおいちょう)姿で十両徳勝龍を破った。久しぶりの大銀杏に感慨にふけりながらも「今日は大銀杏で黒まわし。来場所は大銀杏に締め込みで15日間を戦いたい」と、十両復帰への思いをさらに高めていた。

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