今年1月大相撲初場所で13場所ぶり3度目の優勝を飾った大関貴景勝(26=常盤山)が23日、部屋近くにある東京・板橋区のときわ台駅前ロータリーで行われた優勝報告会に出席した。集まった約2000人の前で「ご縁あって2年前から板橋区でお世話になり、板橋区の皆さんに喜んでいただきたいと思って一生懸命頑張って、やっとこうして結果を残すことができて本当にうれしいです」と喜んだ。

開始前から優勝を祝おうと大勢の人が詰めかけた。中には「優勝おめでとう」と自作したボードや優勝額を掲げて祝福するファンの姿もあった。主役が現れると割れんばかりの拍手が起き、貴景勝は「こんなに人に集まっていただいて、本当に感慨深いです」と実感を込めた。

125年ぶりの1横綱1大関という異例の場所となった初場所。横綱照ノ富士が休場となり、番付最上位の重責を背負った。途中連敗もあったが、なんとか立て直して千秋楽に琴勝峰との相星決戦を制した。12勝3敗で賜杯を抱き、大関としての務めを果たした。

優勝の余韻に浸ることなく、迫る春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)へ準備している。来場所は相撲を始めたときから夢だったという綱とりに挑む。プレッシャーもかかる中、この日集まった大勢のファンの前で「こんなに応援してくれる人がいるんだと改めて実感して、これを力に変えて、来場所大阪で自分の夢でもある横綱に向かって、勝とうが負けようが、気迫のある相撲を取りたい」と宣言した。続けて「千秋楽が終わったときに心地よい満足感であふれるような15日間にしたいと思います。良い成績で板橋に帰ってこられるように頑張ります」と誓った。【平山連】