日体大で2年連続アマチュア横綱の実績を引っ提げて、先場所デビューした東幕下3枚目の大の里(23=二所ノ関)が、来場所の新十両昇進を濃厚とする勝ち越しを決めた。体当たりの立ち合いから、右をねじ込むと十両英乃海を寄り切り。4勝3敗とし、幕下10枚目格付け出しから、所要2場所で関取となる権利を得た。

取組後の大の里は、3敗目を喫した幕下石崎戦を振り返り「情けない相撲だったので、何としても4番勝つつもりだった。ホッとした」と、胸をなで下ろした。11日目に3勝3敗となり「まさか3勝3敗になると思わず、気持ち悪かった。ご飯も食べられなかった。少しは自信があったけど苦戦したので、精神的に鍛えられた」と、落ち着かない状態で過ごした日々を振り返った。

新十両昇進が濃厚な来場所に向けては「次、15日間になったら負け越す可能性もある。親方(師匠の二所ノ関親方=元横綱稀勢の里)には、上に行けるように教えていただきたい。課題だらけだけど、何とか7番取り切った。自分の弱さも強さも見せられるように(相撲)教習所で学んでいきたい」と、力を込めて話した。紆余(うよ)曲折を経ながらも、1場所ごとに大器が成長している。