目指すは千代の富士、そして叔父の朝青龍! 大相撲初場所で2度目の優勝を飾った大関豊昇龍(25=立浪)の第74代横綱昇進が29日の春場所番付編成会議と臨時理事会で正式に決まる。豊昇龍は28日、東京・台東区の部屋で報道陣に対応。昇進伝達式を前日に控えた心境を語った。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は、優勝が歴代3位31度の千代の富士、同4位25度の朝青龍を目指してほしいと熱望。2人と同じく土俵入りは雲竜型になると関係者の話で判明し、大横綱の背中を追っていく。

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晴れの昇進伝達式を翌日に控えた豊昇龍は、笑顔が途切れなかった。「すごくワクワクする。緊張しながら待っています」と、高揚感を抑えきれない内心を明かした。前日27日に横綱審議委員会(横審)が全会一致で、横綱に推薦すると決定。昇進の正式決定まで24時間を切った、この日昼ごろに報道陣の前に姿を見せると、終始ご機嫌だった。

大関昇進時は「気魄一閃(きはくいっせん)」だった口上は「明日(29日)のお楽しみ」と、けむに巻いた。立浪親方と相談して決めたといい、四字熟語が入っているかも「言いませんよ」と話し、大笑いした。

順風満帆の豊昇龍に、立浪親方は2人の大横綱に近づいてほしいと熱望した。1人目は千代の富士。「スピードもあるし、体形的にも近いものがある」と、前まわしを取って頭をつける攻めは最も参考になるという。万能型の豊昇龍だが、同親方は「ギリギリで勝つのではなく、こうなったら負けないという形を、そろそろつくってもいい」と期待。代名詞となる「型」の手本が千代の富士だった。

もう1人の目標とすべき大横綱は叔父の朝青龍だ。常に比較されてきたが「優勝を重ねていって(優勝25度を)抜けるかどうか分からないけど、追いつくぐらいやってほしい」と、記録で迫ることを期待した。

この日、複数の関係者が「新横綱の土俵入りは雲竜型」と明かした。師匠が目標にしてほしいと願った2人と同じ。30日に、同じ出羽海一門で雲竜型だった武蔵川親方(元横綱武蔵丸)の指導を受ける。昭和、平成の土俵を盛り上げた2人を追い“令和の大横綱”へと、1歩ずつ階段を上がっていく。【高田文太】