大相撲秋場所(14日初日、東京・両国国技館)の新番付が1日、発表され、新三役の小結に昇進した安青錦(あおにしき、21=安治川)が、都内の部屋で会見した。

23年9月秋場所の前相撲で初土俵を踏んでから、所要12場所での新三役昇進は、1958年(昭33)の年6場所制以降では最速。従来の記録だった元大関小錦、元横綱朝青龍、元大関琴欧洲の所要14場所を2場所更新した。

師匠の安治川親方(元関脇安美錦)同席で会見した安青錦は「番付を見て、名前がちょっと大きくなったのでうれしい。記録をつくったのもうれしい」と、ほほ笑みながら話した。

安青錦の三役昇進は、ウクライナ出身としても、安治川親方が創設の部屋としても初めてだった。部屋には数多くのコチョウランが届き、祝福ムードに包まれた。それでも安青錦は「もっと上の番付がある。とりあえず(三役に)上がれたのはうれしいけど、満足するところじゃない」ときっぱり。「三役に上がったので大関を目指したい」と、次の目標を見据えた。大関昇進目安は「三役で3場所33勝」で、大関昇進の起点をつくる権利を得た格好となった。

7月の名古屋場所は、千秋楽まで初優勝の可能性があったが、前頭琴勝峰に及ばず、11勝4敗の優勝次点に終わった。「12日目ぐらいから優勝を意識し始めた」と率直に明かし、14日目、千秋楽と連敗した最終盤の相撲内容については「良くなかったんじゃないですか。前半の方がよかった」と振り返った。東前頭筆頭で臨み、三役以上との対戦を終えた7日目終了時点で5勝2敗だった積極的な相撲を取り切れずに「悔しかった」という。

新入幕から3場所連続11勝4敗で「先場所よりも、いい成績を残したい」と語った。3場所連続の三賞受賞だが、いずれも12勝目に届かなかった理由をたずねられると「それが、すぐに見つかったら先場所、優勝してますからね」と、壁を乗り越えるために、精進を重ねると誓った。

安治川親方は「まじめすぎる」と、稽古や相撲の研究に熱心な姿勢を評価する一方、自分自身にプレッシャーをかけているともみており「四六時中、相撲のことを考えているから迷いも出てくる。息抜きも大事」と、肩の力を抜くことも飛躍には必要と説いた。ただ「期待しかしてない。初めて会った時からしたら夢のよう」と、著しい成長に目を細めて喜んでいた。