AKB48で唯一の演歌歌手岩佐美咲(21)が30日、東京・浅草公会堂で初のソロコンサートを行い、AKBからの卒業を発表した。時期は未定という。

 アンコールの最後。「AKBを卒業します。AKBだから応援してくれる人が多数いると分かっています。でも、演歌の道1本でやっていきたい。これからがスタートライン」と涙ながらに語った。握手会などで、冗談交じりに「AKBを辞めても応援してくれる?」とファンに聞くと「それはちょっと…」と返ってきたエピソードも披露。それでも「演歌歌謡曲を歌いたい強い気持ち」を抑えられないという。

 この日が21歳の誕生日。ライブではAKB同期生で、昨年に卒業した松井咲子(25)が誕生日ケーキを持って激励に駆けつけた。「聞いてないよ~」と叫ぶ岩佐に、松井も「言ってないよ~」と笑顔。松井のピアノ伴奏で「履物と傘の物語」「翼をください」を歌唱した。ギターの弾き語りにも初挑戦して「涙そうそう」「なごり雪」を熱唱。「緊張した。手汗がすごい」と言いながら「もっと上達して一芸にしたい」と力強く誓った。

 新たな旅立ちを宣言した歌姫を約1000人のファンが温かく見守った。

 公演後には取材に応じた。卒業を決めたのは昨夏ごろ。総合プロデューサー秋元康氏に伝えたのは昨年末だった。「今のうちにかわいい衣装を着たり、アイドルという職業を楽しみたい。恋愛は…。今はゲーム機が恋人。まずは外に出ることから」だという。最後は「21歳は演歌歌手としてもっともっと輝きたい」と宣言した。