NHK紅白歌合戦に5回連続出場中の演歌歌手島津亜矢(49)がスタートさせたYouTube「歌怪獣チャンネル」が話題だ。歌怪獣とは圧倒的な歌唱力と表現力から、マキタスポーツがネーミング。本人もいたって気に入っており、今回の開設にあたり名付けたという。演歌のみならず、洋楽からポップスまで幅広いレパートリーを披露し、ファン層を広げている。

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デビュー35周年シングル「眦」(まなじり)を3月に発売したばかりだが、ツアーは軒並み延期に追い込まれた。

島津 ファンの皆様としばらく会うことが出来ず、何か出来ないかなと。私は歌手なので歌で今の気持ちや思いを皆さんに伝えたいと、YouTubeを開設しました。

最初だけはスタジオ&フルバンドで収録した。

島津 本当は少人数でと思ったのですが、聞きつけてくれたツアーのバンドが賛同してくれて。スタッフもカメラや照明機材や備品などを持ってきてくれました。

配信曲は多岐にわたる。

島津 最初にアップしたのは中島みゆきさんの「糸」。歌詞の中にある「縦の糸はあなた横の糸は私」と応援していただいているファンの方と今は会えないけどつながっていることを伝えたく選曲しました。

歌手として観客の前で歌えないフラストレーションは想像以上だったという。

島津 こんなに長い期間、生ステージがなかったことは今までになかった。なので私はお風呂で歌っています、お風呂の中で1人コンサート(笑い)。今のストレス解消方法ですね。

自粛期間とはいえトレーニングは怠らない。

島津 発声しないことで声が出なくなったり、時間がかかったりするということはありません。でも、テレビ電話などを使用して発声のレッスンを受けたい。今こういう時だからこそ出来ることもあると思うので発声練習や英語のレッスンをしてみたいと考えております。

歌以外のストレス発散は散歩だという。

島津 なるべく人がいない時間帯に娘たち(わんちゃん4匹)の散歩をしています。帰宅後は、手を念入りに洗うなどあたり前の行動をシッカリ出来るように心掛けています。 

今年はデビュー35周年の記念すべき年だった。

島津 記念曲ということもあり私も含め、作っていただいた皆さんの気持ちが入っている特別な曲ですのでこの状況が終息しましたら、思いっきり歌いたい! そして多くの方に聴いていただきたい。一番にやりたいことはコンサート! 何より皆さんにお会いしたい! とにかく今は暗くならず前向きに考え、来るその日を万全の形で迎えられるようにシッカリと準備していきたいと思います。【構成・竹村章】

◆島津亜矢(しまづ・あや)1971年(昭46)3月28日、熊本県生まれ。86年5月「袴をはいた渡り鳥」でデビュー。91年5月発売のシングル「愛染かつらをもう一度」が30万枚のヒット。01年にNHK紅白歌合戦に初出場し、15年から連続出場中。一昨年は中島みゆきの「時代」、昨年は「糸」を歌唱。15年の紅白で歌唱した「帰らんちゃよか」を聞いたマキタスポーツが感動し、ラジオで「こんな怪物が、歌怪獣じゃん」と評した。血液型O。

YouTubeライブを積極的に配信する島津亜矢
YouTubeライブを積極的に配信する島津亜矢