歌手の加藤登紀子(73)が、獄中結婚で話題になった夫で学生運動指導者の故・藤本敏夫さんとの交際を後押しした母の言葉について語った。

 加藤は25日放送のフジテレビ系「バイキング」に出演。今年1月に101歳で亡くなった母の淑子(としこ)さんの思い出を語った。

 藤本さんとの獄中結婚を決断したのは、母の言葉がきっかけだったという。加藤が藤本さんと出会った68年は学生運動が盛んな頃。「彼は一番たいへんだった時期。1年間のうち10カ月くらいは拘置所に入っているような、そういう人だった」と、加藤は学生のリーダーである元全学連委員長だった藤本さんとの交際を悩んでいたという。

 「すごく悩んだ。あまりにも生きている場所が違う」と当時の思いを明かした加藤だが、その時、母から「あの人はあんたのお守りさんやから交際を続けなさい」と言われたという。「女っていうものは、誰かを思うことによって心の平和が保たれている。もしそれを無理やり別れちゃったりしたら、あなたはすごい危険な女になっちゃうわよ」という母の言葉に背中を押されたと振り返った。