タレント鈴木紗理奈(40)が24日、都内で映画「キセキの葉書」(ジャッキー・ウー監督、11月4日公開)完成披露試写会舞台あいさつに出席した。

 鈴木は同作が映画初主演。難病の娘と認知症の母に挟まれながらもひたむきに生きる主人公原田美幸役を演じている。今年7月、スペインで開催されたマドリード国際映画祭で最優秀外国語映画主演女優賞を受賞した。

 この日、ジャッキー監督、赤座美代子(73)に加え特別出演した雪村いづみ(80)エンディングテーマを歌った歌手小林啓子(70)も壇上に上がった。

 ジャッキー監督から「本当に感性が鋭かった。アフタービートでエモーションを付けるのは言ってもできることではない」とべた褒めされた鈴木からは思わず笑みがこぼれた。しかし、締めのあいさつ前にMCを務めた新田博邦プロデューサーが「大阪撮影だったけど、紗理奈さんは毎日子どもに会うために東京に帰るんです」と話し始めると様子は一変。「僕がうれしかったのは母親が映画を見て喜んでくれたと言ってくれたこと」と話したのちにマイクを受け取った鈴木の目からは涙がこぼれていた。「私事でごめんなさい。子育てしながら仕事をしている中で、母に支えてもらって頑張っている日々がありました。今回映画で家を空ける日があったけど、なるべく帰らせていただいて」と話したところで「ちょっと整理させてください」と涙を拭った。「母の支えがあって仕事に集中できることができました。今回賞も取れてお母さんにも恩返しができて良かったと思います」と号泣しながら話した。「今回映画で監督に知り合えて、私を信じてくださった。出会いと感謝のある映画でした。今日のこの気持ちを忘れずに仕事をまい進して行きたいと思います」と振り絞るように話すと会場からは大きな拍手が起こった。