米映画芸術科学アカデミーは14日、理事会の緊急会合を開き、女優やモデルなどへのセクハラ疑惑が伝えられた米ハリウッド映画界の大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン氏(65)の会員資格の剥奪を決定した。

 アカデミー賞を主催する同アカデミーは映画産業の芸術、科学的発展を図る映画界の最高団体。資格剥奪はワインスタイン氏の映画界からの追放を意味し、米メディアは「前例のない厳しい措置だ」と報じた。

 ワインスタイン氏は映画「恋におちたシェイクスピア」(1998年)でプロデューサーとしてアカデミー賞を受賞。米紙ニューヨーク・タイムズが5日、セクハラ疑惑を報じたのを機に報道が過熱した。

 本人は疑惑を一貫して否定しているが、映画界では「公然の秘密」だと伝えられており、アンジェリーナ・ジョリーやグウィネス・パルトロウら複数の女優やモデルらが被害に遭ったと証言。これまで圧力で記事を握りつぶされていたという記者らも批判を強めている。