三代目J Soul Brothers岩田剛典(28)が、河瀬直美監督(48)の最新映画「Vision」(今年公開)に出演することが17日、分かった。カンヌ映画祭常連の同監督作への出演は初めて。ダブル主演の永瀬正敏(51)仏女優ジュリエット・ビノシュ(53)もカンヌ映画祭との縁が深く、早くも今年の同映画祭選出が期待されている作品。岩田も俳優として世界へ羽ばたくきっかけになりそうだ。

 永瀬演じる山守の男と、ビノシュ演じるエッセイストとの交流を描いた物語。岩田も山守の男、鈴(りん)を演じ、奈良・吉野を中心にした撮影は終了した。スタントなしで木に登ったり、英語で演技をするなど、今までにない挑戦をした岩田は「表現者として大きな経験を積ませていただきました。国際的な視点を持って取り組むことで、俳優として視野が広がりました」とコメントした。

 昨夏、河瀬監督に会う機会があった時「いつかご一緒したい」と逆オファーしたという。出演が決まり「自分の役割を果たせるように覚悟して臨んだ」と言う通り、役になりきった。撮影期間中はホテルを使わず、現場や現場近くの民家に寝泊まりし、出番のない日も自然の中で過ごした。岩田は「リアルを追求する撮影手法がとても刺激的でした」と振り返った。

 ほかに、現在フランスに拠点を置いて活動する美波、森山未来、田中泯、夏木マリら河瀬組初出演の俳優がそろった。