昨年末に「56歳日舞の先生」との新たな不倫疑惑を、今年に入っては今夏開館予定の「喜楽館」名称をめぐる不正疑惑も報じられていた桂文枝(74)が29日、大阪市内で、騒動後初めて、報道陣に対応し「お騒がせしまして申し訳ありません」と謝罪した。

 文枝はこの日、自身が会長を務める上方落語協会の寄席「天満天神繁昌亭」に、昨年末からの騒動後、初めて出演。迎えの車に乗り込む際、取材に応じた。

 一連の騒動について、夫人の反応を聞くと「全然、大丈夫です」。夫人から怒られたかとの質問には「もちろん、怒られました」と言いつつも「よかったです」と言い、頭を下げた。

 文枝は昨年12月27日発売の「週刊新潮」に、56歳女性との不倫疑惑を報じられ、今月22日発売の「週刊現代」には、神戸に今夏開場予定の「喜楽館」の名称公募をめぐり、自身の知人女性を選考過程に介在させたとする疑惑が報じられていた。

 「喜楽館」は、文枝が会長を務める上方落語協会にとって、第2の定席として今春完成、夏に開館の予定で、昨年、一般公募により、名称が決定していた。

 この公募の流れの中に、知人女性を介在させたのではないか、との疑惑が持ち上がったが、同館を運営する「新開地まちづくりNPO」の高四代(たか・よんだい)理事長(70)は「選考過程に不正はない」とし、名称変更などの予定もないと明言している。

 文枝はこの「喜楽館」について「NPOさんと最大限協力し、本当に頑張って、いい劇場にするために盛り上げていきたい」と話し、今年6月までの会長職については「もちろん、まっとうします」と答えた。

 会長職については、一昨年6月、歴代最長となる8期目の上方落語協会会長に再選(03年初任)され、その席上で、協会員を前に、任期満了となる今年6月をもって勇退すると公言。ただ、会長選は立候補制ではなく、新たに再任の可能性もあり、次選については「それはまだ、これからです」と話した。