映画「妻よ薔薇のように 家族はつらいよ3」(山田洋次監督、25日公開)の奥様限定イベントが1日、都内で行われ、蒼井優(32)夏川結衣(49)中嶋朋子(46)吉行和子(82)の女性キャスト4人がそろって登壇した。

 この日は、労働者が権利を主張しデモなどを行う「メーデー」。会場に招待された主婦らは「主婦にも休日を」「ご飯くらい自分で作れ」「家事をしない日がほしい」「『メシ』『水』って何?」など夫への不満を込めたカードを掲げた。

 4人は主婦たちの訴えに共感しつつも、遠慮なく書かれた言葉に笑いが止まらない様子。蒼井は「私は1人暮らしなので(家事は)気が向いたときでいいけれど、(夏川が演じた主婦の)史枝さんは家族分やるじゃないですか。メニューを考えて、食材を買いに行って、1人分よりも重いし、本当にすごい」と、主婦を前に頭が上がらない様子だった。

 イベントには経済学者を招き、経済学の観点から見た家事労働の価値についてトークを展開した。家事の対価が720万円にのぼることや、「愛情があると無償や低賃金で働く傾向がある」などの研究結果があることが明らかになった。

 これを聞いた蒼井は「仕事も同じだと思う。私も不眠不休でやったりする。家事も仕事も、人間の心理は一緒なんだと思います」と、女優業への“愛”をちらつかせた。

 映画は山田監督がメガホンをとる家族喜劇シリーズ3作目で、今作は夏川演じる一家の嫁が家事をしない夫にしびれを切らし、「主婦を辞める!」と家を飛び出すことから始まるドタバタ劇。どこにでもいそうな家族に起こるプチパニックを、笑いと涙をまじえて描いたホームドラマ。