トップ主演全5作で、宝塚大劇場の稼働率100%超えの記録を樹立した元宝塚歌劇団の雪組トップ、早霧(さぎり)せいなが、今秋に当たり役のひとつだった「るろうに剣心」に再び主演することが16日、決まった。

 宝塚歌劇では「エリザベート」「スカーレット・ピンパーネル」など、名作ミュージカルも多数上演しており、退団後に女優に転身した元トップがヒロインを演じることは多いが、退団後に男性主人公をそのまま演じることは極めて異例。

 人気漫画を原作に、流浪人・剣心が幕末の動乱の時代を生き抜く物語は16年、宝塚歌劇でミュージカル化。「ルパン三世」も成功させ、「2・5次元のトップ」とも呼ばれた早霧が主演し、大人気を博した。

 剣心は、普段は軽妙ながらも剣の達人。男役としては小柄ながらも、圧倒的な運動神経を生かしてファンを魅了した早霧の代表作のひとつだった。

 劇団時代、劇団時代に相手娘役の咲妃みゆが演じた神谷薫には上白石萌歌。斎藤一役に広瀬友祐、四乃森蒼紫役に三浦涼介、武田観柳役に上山竜治、加納惣三郎役が松岡充が演じる。

 脚本・演出も、前回と同じく宝塚歌劇団の小池修一郎が担当する。

 公演は東京・新橋演舞場で10月11日~11月7日、大阪松竹座で11月15日~24日。松竹と梅田芸術劇場の共同製作。

 早霧は、今月19日にシアター・ドラマシティ(大阪市北区)で、傑作ブロードウェー・ミュージカル「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」の初日(27日まで)を控えている。