歌手前川清(69)が24日、故郷の長崎・佐世保市で、芸能生活50周年記念ツアーの佐世保公演を行った。右手にマイクを握った直立不動の姿勢で、デビュー曲「長崎は今日も雨だった」「そして、神戸」や、50周年記念曲「初恋」など計20曲を披露。歌手の長男紘樹(32)や次女侑那(26)と親子共演で盛り上げた。

 公演前には、卒業以来、57年ぶりに母校の山手小を訪問。運動会の練習をしていた児童243人を激励した。「自分も足が速かった。歌っていなかったらオリンピックに出たかもしれない」。訪問のお礼で、後輩たちが校歌を歌ってくれると「すごく力をもらいました。これから先、1年でも長く歌っていきたい」と力を込めた。小5のころの初恋も振り返った。「高橋みちこさん。学級副委員長で頭が良かった。遠くから見ていただけの片思いでした」と明かした。

 13年に62歳で亡くなった元妻・藤圭子さんの長女宇多田ヒカル(35)が6月に発売するアルバムのタイトルも同じ「初恋」。「偶然だけどビックリ。一緒のヒットというのは無理だろうけど、足もとくらいのヒットにはしたい」。紅白出場29回を誇るベテランが、古希を迎える節目に故郷でヒットを誓った。【松本久】