政治をテーマにしたTBS系政治討論番組「時事放談~ワイドショー政治を叱る」(日曜午前6時)が9月30日の放送を最後に終了することが30日、関係者への取材で分かった。

 同番組は途中、休止した時期もあったが約44年にわたり放送しており、歴史的な長寿番組が終了することになる。

 同番組は、1957~87年まで放送されたのが第1期、04年に復活し現在まで放送されているのが第2期とされる。第1期はホストの政治評論家細川隆元氏と藤原弘達氏らとの侃々諤々(かんかんがくがく)のトークが日本の政治世論を形成することも多かった。第2期は「本当のことをお話ししましょう」をキャッチフレーズに東大名誉教授の御厨貴氏が司会を務め、ゲストに中曽根康弘氏、小泉純一郎氏ら政財界の大物を迎え対談形式で、昨今の政治を斬ってきた。

 番組は金曜日の夕方に収録が行われることが多く、そこでのゲストらの政治的発言が放送前に「ニュース」として取り上げられることがたびたびあるなど、評論の枠を超える存在感を示してきた。関係者は番組終了の理由として「一定の役割を終えた」としている。また、「ご意見番を務めるゲストの高齢化」も理由の1つとなっているとみられる。

 ◆「時事放談」 第1期の当初は、政治評論家の細川隆元氏と小汀利得氏の対談形式の番組だった。ビートルズが来日した66年には、武道館コンサートを取り上げ、ファンの少年少女を批判する言論を張り、炎上したことも。その後、70年に小汀氏が体調を崩し降板して以降、藤原弘達氏、土屋清氏、加藤寛氏らゲストを呼んでの対談番組となった。