フジテレビ系で放送中のアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」(日曜午前9時)の新章として、7日からスタートする「西洋妖怪編」とゲームアプリの制作発表会が2日、同局で行われた。

1968年(昭43)にモノクロで放送を開始し、50周年を迎えたアニバーサリーイヤーの18年に第6期が放送されている「ゲゲゲの鬼太郎」だが「西洋妖怪編」は、歴代シリーズでも敵キャラクターとして強烈な存在感を放つ、バックベアード(声・田中秀幸)率いる西洋妖怪軍団が登場する。その新キャラ・アニエス役の山村響とアデル役のゆかな、そして目玉おやじ役の野沢雅子と犬山まな役の藤井ゆきよが登壇した。

7日から放送の「西洋妖怪編」で、山村はバックベアード軍団から日本に逃亡した魔女のアニエス、ゆかなはアニエスの姉でバックベアード軍団を率いる女将軍のアデルを演じる。山村は「すごく小さい頃、なじみのある作品なので、重要な魔女の役でビックリしました。どうやらアニエスは、いろいろな秘密を抱えて日本にやってきているので、これから鬼太郎とどう関わってドラマを展開していくか楽しみ。アフレコ現場で、小さい頃に憧れていた皆さんの中で、緊張で緊張で震えたりしました」と語った。野沢から「いいですよ」と褒められると、感激のあまり涙ぐんだ。

ゆかなは「魔女の姉妹…どうなっていくのだろうと。お芝居、人間味、幅を持っていらっしゃる皆さん(声優陣)の中で、私はどう進んで、どう妹(山村演じるアニエス)と接していくのだろうと楽しみにしながら、胸の痛みをずっと抱えて1クールを走っていきたいです」と語った。

68年から69年まで放送の第1期、71年から72年まで放送された第2期で主人公の鬼太郎を演じた野沢は、第1、2期と第6期の違いとして「テンポ」を挙げ、より速くなったテンポが面白さを増していると強調した。

野沢 展開が毎回、面白いですよね。1、2作目をずいぶん、前にやっていますけど、今はこんなテンポになるんだと…とっても面白い。初期はテンポがゆっくり…順番、順番だった。子どもさんが、着いてこられなかったんだと思う。今(の子ども)は、テンポが速くても、ついてこられる。ともかく1話を見ていただけると分かると思いますが、来週どうなるかと期待が高まると思う。私たちも全員、期待してやっていますから。見ている人が来週からどうなるんだろうとワクワクします。

犬山まな役の藤井は「鬼太郎は各1話、完結するお話が多かったですが、今回はお話が1クール繰り広げられる。より詳しく妖怪ドラマが描かれるのかと、楽しみにしております。ゲスト妖怪のキャラと声優の皆さんの役作りが濃い。作品に愛を持ってお芝居されている。アデルちゃんとの友情関係が楽しみです」と期待した。

東映アニメーションの永富大地プロデューサーは「西洋妖怪編」について「ズバリ言うと妖怪大戦争が始まります。魅力はキャラクター。バックベアードを演じる田中さんは、すごくいい人ですけど闇を抱えている怖さがすごい。逃げてきたアニエスと姉のアデル…すごい妖怪大戦争のカギになっている2人の物語。デザインもしっかり作られていますが、キャラが濃い。1、2クールの鬼太郎とは違うもの。3クール目は、より毎週見ていただくのが楽しきなる、テイストが1、2期目とは違う」と力を込めた。【村上幸将】