NHK木田幸紀放送総局長が21日、都内の同局で定例会見を行った。

日本テレビ系「世界の果てまでイッテQ」のやらせ疑惑に端を発する、やらせと演出の境界線議論について「NHKでは、(ないものが)実在しているような表現は厳に謹む制作をしている」と話した。また、現地の祭りであるかのように撮影したイベントの参加者などに謝礼か支払われていた件について「あり得ない」とした。

「他局の番組に関してはコメントはしないが」と前置きした上で、「人間が空を飛ぶとか、あり得ないこと、わざとやっていることが分かる場合は誇張した方法もあるが、情報バラエティーなど、紛らわしいタイプのものは過度な演出に走らないように十分気を付けている」。また「ディレクターやプロデューサーだけで判断するのではなく、複数の人間か見て、行きすぎがないか、間違って受け取られる内容になっていないか、チェックを重ねている」と話した。

謝礼についても「再現のために踊りを踊ってもらった場合などでお礼をすることはあるが、さも、いかにも今やっているかのように撮影してお金を支払うことはあり得ない」と述べた。