沼津市を舞台にしたアニメ映画「ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow」(酒井和男監督)が4日、全国公開された。初日舞台あいさつが沼津市民文化センターで行われた。昨年末のNHK紅白歌合戦にも出演した声を担当したAqours(アクア)の9人が登壇し、全国128館に生中継された。

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「聖地沼津」で迎えた初日。1300人動員の沼津市民文化センターでの舞台あいさつは、2回に分けて行われた。前売りチケットはすべて抽選で行われ、競争率は20倍に達した。県外からの応募者も多く、年明け最初のビッグイベントになった。

昼と夕方の上映後、舞台上には劇中登場する制服の姿でAqoursの9人が登場した。場内は大歓声と拍手に包まれた。高海千歌役の伊波杏樹は「沼津に帰ってきて、初日を迎えられてうれしいです。沼津の皆さんやファンの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」とファンに向けてあいさつした。その模様は、この日から上映する全国128館に生中継され、邦画界にとっても今年最初のビッグイベントになった。特別サービスとして、通常客席からの撮影が禁じられるマスコミ向けの写真撮影が、会場のファンにも許可されると、興奮はピークに達した。

「ラブライブ!」は、2013年1月から放送されたアイドル活動をする女子高生たちを描いたアニメ。2016年7月から沼津市を舞台としたシリーズ第2弾「ラブライブ!サンシャイン!!」がスタートし、劇中のユニットAqoursは東京ドーム公演、紅白歌合戦出場に続き、6月には埼玉・メットライフドームで2日間公演を行うなど音楽面でも人気急上昇中だ。

一昨年「君の名は。」の大ヒットで岐阜・飛騨高山が注目されたように、沼津に「聖地巡礼」するファンが相次いでいる。Aqoursを「燦々ぬまず大使」に任命するなど、「ラブライブ!」は新たな観光資源になっている。【和田憲明】

 

◆ラブライブ!シリーズ KADOKAWA、バンダイナムコアーツ、サンライズの3社による合同プロジェクトによって生まれた、学校を舞台に女子高生によるスクールアイドルたちの奮闘を描いたメディアミックス作品。10年から秋葉原を舞台とした「ラブライブ!」がスタートし、15年より「ラブライブ!サンシャイン!!」が第2弾として始まった。