幕末を舞台に、侍たちが競い合う長距離走と戦いを描く映画「サムライマラソン」(22日公開、バーナード・ローズ監督)のヒット祈願が15日、京都・護王神社で行われた。同神社は“足腰の守護神”として知られ、芸能界きっての健脚を誇る「走る男」こと森脇健児(52)が出席した。

侍スタイルで登場した森脇は「ヤル気、元気、森脇健児」と一発ギャグであいさつすると「本来はこの映画に出るつもりでしたが、オファーがありませんでした」と笑わせた。

劇中では侍たちが古来からの日本人の歩き方や走り方とされる右手と右足、左手と左足を同時に出す「ナンバ走り」を披露している。アスリートでもある森脇は「あれが陸上競技の原点」と力説し、自ら「ナンバ走り」を実演してみせた。

 同作品は日本のマラソンの発祥といわれる史実「安政遠足(あんせいとおあし)」を題材にした。1855年、安中(現在の群馬県)藩主の板倉勝明が藩士たちの心身鍛錬を目的に約29キロを競走させたとされる。20年東京オリンピック(五輪)公認プログラムに認証された映画でもある。主演は佐藤健、竹中直人、小松菜奈、森山未來、染谷将太らが出演する。

白血病を告白した競泳女子のエース、池江璃花子(18)について、森脇は1人のアスリートとしての立場から「いまは、復活というか、きちんと治していただきたい」とコメントした。