関東信越厚生局麻薬取締部は12日、麻薬取締法違反の疑いで、ミュージシャンのピエール瀧こと瀧正則容疑者(51)を逮捕した。コカインを使用した疑い。尿からコカインの陽性反応が検出された。 同容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。

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ピエール瀧容疑者をインタビューしたのは4年前だ。

電気グルーヴのステージでは富士山を模した巨大なかぶり物で登場するなど、パフォーマンスで異彩を放った。映画に出れば凶悪犯役が板についていた。が、素顔は想像とは違い、驚くほどの常識人だった。

当時主演していたNHKドラマ「64」の警察官役に合わせて白いワイシャツ姿。カラー・マーカーでイメージから入れていくセリフ覚えの方法などをていねいに説明してくれた。

「テレビ局の人がステージのキャラを面白がってちょい役をくれたのが始まりです」。才能を鼻にかけるところはなく、節々の恩義を必ず付け加えた。

「僕は顔がでかい。手が短い。最近はシカみたいな子ばかりですから、僕みたいなカピバラみたいなヤツも必要になるんですよ」と俯瞰(ふかん)で見る客観的なところもあった。

「アンダーグラウンドなところから出てきたから、実際物騒な人間もたくさん見ている」という発言もあったが、冷静な物腰からそんな世界に染まるようにはとても思えなかった。改めて薬物の恐ろしさを実感させる逮捕劇だった。【相原斎】