昨年放送されたテレビドラマを手掛けた新進脚本家に贈られる「第7回市川森一脚本賞」の受賞者に、野木亜紀子氏(44)が決定したと29日、市川森一脚本賞財団が発表した。

野木氏は18年1月期放送のTBS系ドラマ「アンナチュラル」が評価されて受賞し、会見に出席した。

同作品は「ギャラクシー賞」、「東京ドラマアウォード2018」など受賞多数。野木氏は「『アンナチュラル』ではいくつか賞をいただきましたが、最後に脚本に特化した賞をいただけてうれしいです」と喜びを語った。

野木氏は原作ものもオリジナル作品も手掛けるが、近年原作もののドラマが増えたことについて「最近は視聴率0・1%増えた減ったで記事になって、テレビ局も怖いんだと思う。原作ものなら、ひどいことにならない」とし、「0・1ポイントくらいで鬼の首取ったみたいにならずに、マスコミの皆さんも温かく見守ってくれると、テレビ局ももっとチャレンジしようと思うのでは」と思いを語った。

今後挑戦したいジャンルにSFを挙げ、「なかなか企画は通りにくいけれど、テレビでも映画でもいいので、見たことのない、誰も思い付かなかったようなSFをやってみたい。長い目で見ていつかできれば」と話した。

同賞は新進脚本家に贈られるが、TBS系「逃げるは恥だが役に立つ」などヒット作を持つ野木氏が受賞したことについて、財団の担当者は「一線で活躍している方ですが、オリジナルで今一番いい作品でした」と説明した。