辻本祐樹(34)主演の舞台「エラリー・クイーン ミステリーオムニバス~観客への挑戦」(14日まで)が11日から東京・新宿のスペースゼロで上演される。

米国の人気推理作家エラリー・クイーンのラジオドラマの舞台化。1部「13番ボックス殺人事件」、2部「カインの一族の冒険」の2部構成で、観客を巻き込んで謎解きに挑戦する。

探偵エラリー・クイーン役の辻本は「1部と2部で芝居の雰囲気も、役の色合いも違う。その切り替えを楽しんでほしい」。観客が犯人当てに参加する場面もある。「その後に、僕が謎解きをするんですが、お客さんには本気で当てに来てほしい。どういう反応があるか楽しみです」。浜畑賢吉、秋野大作らベテランも共演するが、「秋野さんは父親役なので、いろいろ教えてくださる。浜畑さんは差し入れしてくれたり、気を使ってくださいます」とチームワークもいい。

辻本はドラマ「3年B組金八先生」の生徒役でブレークし、ミュージカル「テニスの王子様」に出演するなど、映画、ドラマ、舞台で活躍。昨年亡くなった津川雅彦さんが代表だった事務所「グランパパ」に所属し、津川さんとはドラマなどで共演した。「僕の舞台も見に来てくださった。いるだけでオーラがあって、いい緊張感があった。『お前が1番良かった』という言葉が励みになったし、大切な存在でした」。新人時代に風邪をひいた時には「心配した津川さんが自宅に呼んでくださって、1週間いたこともありました」。

7月にも舞台「嘘と勘違いのあいだで」(六本木トリコロールシアター)が控えている。「これまでにやっていない役や作品に挑んでみたい。最近はお父さん役の来るようになったし、役者として幅を広げていきたい」と意欲をみせる。