乃木坂46の23枚目シングル「Sing Out!」(5月29日発売)の試聴会が25日、都内で行われた。メディア向けにミュージックビデオも流され、単独センターを務める齋藤飛鳥(20)が同曲について語った。

「Sing Out!」はミディアムテンポの明るいナンバーだ。齋藤は「明るい曲調ではあるけど、力強さを感じる。力強くて明るく、でも聴いていると楽しくなるような曲です」と話す。「一人ぼっちじゃないんだよ」「仲間の声が聴こえるか」「お互いに支え合って 前向いて行こう」など、仲間意識を強調する歌詞もある。「大園(桃子)と2人で歌詞を見ていて、2人で『グッと来るね』って泣きそうになりました。ちょっと泣いちゃいましたね」と明かした。

ミュージックビデオでは、齋藤飛鳥ら選抜メンバー22人が、「インフルエンサー」「シンクロニシティ」とレコード大賞曲の振り付けを続けて担当したSeishiro氏が手がけたダンスを披露する。白と紫のシンプルな衣装で、長いスカートも特徴。ダンサー50人もバックに従え、力強くダンスする。齋藤は「女性の力強さみたいなものを出せたらと思います。見た後にちょっと泣けてくるようなMV。チームであることの良さ、のようなところも含まれていると思います」と話した。

「Sing Out!」は、クイーンの「ウィー・ウィル・ロック・ユー」のような力強さと、SMAPの「世界に一つだけの花」のような日本的仲間意識がかけ合わさったような楽曲だ。メロディーもキャッチーで、「2回、3回と聴くと頭にこびりついて離れなくなるので、無意識に口ずさんでしまう」(齋藤)。ミュージックビデオは「グレイテスト・ショーマン」テーマ曲をほうふつとさせるエネルギーあふれる構成で、齋藤を中心とした力強いダンスは、まるでピナ・バウシュさんの手がける世界観のようだ。

齋藤は「平成だろうと令和だろうと関係なく、誰もが口ずさめる曲があるといいね、という話はよくしています」と明かす。「そういう意味では今回の楽曲はすごく頭に残るし、みんなが口ずさみやすい曲。英語の歌詞もあるし、日本だけとわは言わずに、欲を言えば世界中で『Sing Out!』のブームが巻き起こったりするといいね、ってメンバーとも言っています」と願った。

「世界に一つだけの花」は平成で一番売れたシングルになった。「Sing Out!」は、英語で「beautiful harmony」と訳される「令和」を象徴する大ヒットナンバーになる可能性を秘めている。【横山慧】