松本白鸚(77)が主演するミュージカル「ラ・マンチャの男」が21日、東京・帝国劇場で1969年の初演以来、50年かけて上演回数1300回を達成した。

本来は19日の予定だったが、台風19号の影響で休演し、この日になった。 カーテンコールで「通算上演回数1300回達成!」の看板が登場し、満員の観客も総立ちで祝福した。アルドンザ役の瀬奈じゅんから花束を贈られた白鸚は「初演から50年。喜寿を迎えましたが。私は一生懸命、無我夢中でやったきただけ。見に来ていただいたお客様のおかげです」と感謝した。客席には白鸚が初演の翌年70年に「ラ・マンチャの男」でブロードウェーの舞台に立った時の演出補の夫人で、アントニアを演じたこともある元女優ミミ・タークさんも駆けつけ、白鸚は英語で「見果てぬ夢」を歌った。

「ラ・マンチャの男」は、夢や希望を追い求める人間の応援歌ともいえる名作ミュージカル。白鸚は「生きている間に、苦しみや悲しみ、辛いことに出会うけれど、苦しみを夢に、悲しみを希望の変えて、やってきた。命続く限り、役者として生きていきたい」と生涯現役を宣言した。