300万円で製作されたインディーズ映画ながら、興行収入31億円超と日本映画史に残るヒットを記録した18年の映画「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督(36)が13日、短編映画「カメラを止めるな! リモート大作戦!」を製作すると発表した。
「カメラを止めるな! リモート大作戦!」には、「カメ止め」に出演した俳優陣が再集結するが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、上田監督をはじめとした製作陣と各俳優は1度も会わない。その代わりに、上田監督がビデオ通話の画面や俳優がスマートフォンで自撮りを行った画像を受け取って、編集を行う“完全リモート映画”として製作する。
作品の尺は、短編ということもあり現在、約20分を予定している。出演する俳優陣は13日現在、濱津隆之(日暮隆之役)、真魚(日暮真央役)、しゅはまはるみ(日暮晴美役)、どんぐり(笹原芳子役)、大沢真一郎(古沢真一郎役)、秋山ゆずき(松本逢花役)、長屋和彰(神谷和明役)、市原洋(山ノ内洋役)、細井学(細田学役)が決まっている。4月末から5月初旬の完成を目指して鋭意、製作中で完成次第、YouTubeで一般無料配信予定だ。
上田監督は3日午後10時52分、自身のツイッターで“リモート映画”を製作する考えを初めて明かした。
「人と会えない。そんな状況の中、それぞれが家にいながらにして創れる映画はないか? ふと今日そんな事を思い巡らせた。思い立ったが吉日。完全リモートで短編映画を創ってみようと思います。企画も脚本もやり方もこれから考える。今月中の公開を目指します。やるぜ」
上田監督は翌4日にも「ひとまず企画とあらすじが出来まして早速動き出しました。面白いものになると思うのでお楽しみに…!」とツイートした。
物語は、まさに新型ウイルスの感染拡大で外出自粛を余儀なくされている、現在進行形の日本を描く。そんな困難な状況の中、自宅待機中の映像ディレクター・日暮(濱津)の元に、笹原(どんぐり)、古沢(大沢)両プロデューサーからビデオ電話があり「今月中に再現ドラマを1本作って欲しい」との無茶ぶりなオーダーが届く。「家から出られないこの状況で撮影は出来ませんよ」と渋る日暮に、笹原が「スタッフキャスト全員、自宅から一歩も出ず、一度も会わず、完全リモートで作ります」と提案。完全リモートでの映像制作が始まるという内容だ。
上田監督は「新型コロナウイルスの感染拡大。未曾有の事態に世界中が不安に包まれています。外出自粛要請、感染への不安により『人に会えない』状況が続いています。いま、自分にできること。それはやはり『明るいエンターテイメント』を創って、それを楽しんでもらうことだと思いました」と製作への思いを語った。その上で「いま下を向いている誰かに前を向いてもらいたい。本作で誰かの暗い気分を少しでも明るくできたらと思います」と、世の中を明るくする作品作りを誓った。
また、上田監督は4日のツイートで「リプ欄に溢れる沢山の方の『参加したい!』との声、嬉しいです。多くの方に参加頂けるような何かしらの方法も考えてみます!」とつづった。その言葉を有言実行する企画として、一般のファンがリモートで参加できるシーンも用意されている。詳細や参加の方法については、近日中に公式ツイッターアカウントから発表される。
上田監督は13日午前2時42分にもツイッターに動画を投稿し「いよいよ制作が本格化してきました。キャストへ参考で送る自撮りテスト映像を一人深夜に撮って一人深夜に編集しました。豹柄ヘアバンドが女性でニット帽が男性です」と製作状況を報告。「どうか想像力を豊かにして見て下さい」(コメントは全て原文のまま)と呼び掛けた。



