宝塚歌劇団の元星組トップ紅(くれない)ゆずるが来年4月、大阪松竹座公演「アンタッチャブル・ビューティー~浪花探偵狂騒曲」で、退団後初主演舞台を務める。16日、大阪松竹座が発表した。

大阪出身の紅は02年に宝塚歌劇団に入団。星組に配属され、16年に同組トップに就いた。立ち姿のスタイリッシュさとともに、大阪出身らしい芝居運びの間、切り返しのきいたトーク術でもファンを魅了した。昨秋退団。今回「歌って踊って戦う探偵役」の設定で、喜劇ミステリーに挑戦。退団後の初主演舞台になる。

芝居は、大阪・ミナミのはずれにあるシャッター商店街が舞台。その片隅にある探偵事務所に「探偵になりたい」とやってきた本間カナは、年齢不詳で「生粋の大阪人」。抜群のスタイルで、ダンスや演劇経験があり、スタイリスト及びメークとしても活動していたというストーリーだ。

宝塚時代から、歌舞伎鑑賞を趣味のひとつにしていた紅は「宝塚現役の時から歌舞伎観劇で大阪松竹座に行っていたので、この舞台が退団後初主演舞台となることに深いご縁のようなものを感じております」と感慨深い様子でコメント。

地元での上演には「大阪市出身であり、昔から愛着のある大阪のど真ん中。劇場を出れば道頓堀。ネーティブ関西で女優としてお芝居できることが素直に、とてもうれしいです」とも言い、喜んだ。

そして「生まれ育った大阪で、新しく生まれ変わった紅ゆずるを皆さまにご披露できる日を私自身も楽しみにしております。皆さまが心から笑顔になってくださる舞台を目指して精進いたします」と約束した。