元プロ野球選手の新庄剛志氏(48)の元妻でタレント大河内志保(49)が19日、新庄氏との交際から、結婚、離婚までを赤裸々につづった著書「人を輝かせる覚悟」(光文社)を出版した。二人三脚で夢を追い掛け続けた軌跡の裏側を記した。2人は同じ芸能事務所に所属しており、新庄氏も帯に「買ってあげてください! でも真剣に読まないでね!」と推薦文を寄せている。

2人は07年末に離婚した。各方面から出版の依頼はあったが「離婚しても彼の邪魔はしたくない。離婚しても彼の味方」と新庄氏についての言及は避けてきた。だが「ファンを熱狂させてきた裏側にはこういうことがあったと、ファンと共有したい。宇宙人と呼ばれるけど、本当は繊細な人だと知ってもらいたい」との気持ちもあったという。

大河内は自身の自伝を書くつもりでいたところ、新庄氏がプロ野球の合同トライアウトを受けるというニュースが流れた。再び断念しようと考えていたところ、事務所の社長から「こういう(2人の)タイミングなんだから止める必要はない」と説得され、版元側のトライアウト前に出版したいという意向をくみ取り、今年9月、2~3週間で書き上げたという。

交際後には芸能界の仕事を辞め、結婚、メジャーリーグ挑戦など、新庄氏を支えてきた。メジャーでは最低年俸の契約で渡米費も自腹。その時の貯金額もゼロに近かったという。日本ハム時代もその金銭面の環境は変わらず、キャンプ地から新庄氏は「別れる」とメールを送り、その後、大河内は個人事務所の社長を解任され、離婚へと至った。

大河内は「後悔はないけど、もう少し話せたらよかったと思う。本音で話し合いたかった」。さらに「ある日突然、彼から『稼ぎが悪いから家が買えないんだ。ごめんね』と言われたんです。そんなことありませんよね。もう距離を感じて。本音でしゃべろうとは思わなくなりました」。もっとも、離婚に至るいきさつの部分はなかなか書けず、何度も書き直すたびに、つらい思いがよみがえったという。

離婚後は芸能界に復帰、モデルやタレント活動を続けてきた。21歳の時に新庄氏と交際したことであきらめた女優業にも再挑戦するつもりだが、それよりも現在は「フードセラピーサロン」の開設に意欲を燃やす。

波動が人間の細胞を治すのだといい、それは新庄氏の身体の治療の際に勉強したこと。さらに、食や薬膳などの勉強を続けてきたという。「ロシア製の機械で波動を調べると、血流の悪い部分など、身体の悪いところが分かる。アレルギーになる食べ物も、怒りや悲しみなどメンタルまでも分かるんです。その人向けの献立作りなど、みなさんの健康のお手伝いをしたいんです」と話した。【竹村章】

◆大河内志保(おおこうち・しほ)1971年(昭46)10月31日、東京都生まれ。90年、スカウトされて芸能界入りし、同年9月に日本航空のキャンペーンガール。91年、クラリオンガールに選ばれ、グラビアアイドルとして雑誌や写真集、テレビなど多方面で活躍。新庄剛志氏との交際を機に芸能界を引退。00年に新庄氏と結婚も07年に離婚。芸能界に復帰し、モデル、タレントとして活躍。