俳優京本政樹(61)が三重・四日市市のプロモーション映像で演じた「四日市の翔」が、ボイスコミック「必見四日市×東海・北陸B-1グランプリ~さすらいの翔」として制作されることになり8日、都内のスタジオでアフレコを行った。

今年5月に同市で開催が予定されていた「2020東海・北陸B-1グランプリin四日市」がコロナ禍で延期され、「別の形でご当地グルメを紹介出来ないか」と検討する中、「四日市の翔」と「B-1グランプリ」の異色コラボが実現することになった。四日市市と出店予定だった全国市町16団体が連携。それぞれのご当地グルメやレシピを四日市の翔や、町娘、四日市市のマスコットキャラクターのこにゅうどうくんが旅をしながら、ボイスコミックで紹介していく。

「四日市の翔」は、必殺シリーズ内で「組紐屋の竜」として人気だった京本が「娯楽時代劇の魅力を四日市から放っていきたい」という熱意から実現した架空の人物。これまでに京本が主演、音楽、監督した「必見 四日市」のシティプロモーション映像が2本制作され、国際短編映画祭ショートショートフィルムフェスティバル&アジアでは、第8回観光映像大賞の中間賞も受賞した。

アフレコには「四日市の翔」に扮(ふん)する京本と、町娘を演じる女優中村静香(32)が参加した。

今回はコロナ禍で映像制作が困難なこともあり、新たなシティプロモーション映像として、ボイスコミックを制作することになった。京本は声優での出演の他、音楽も担当する。同市観光交流課では「京本さんの演じる“四日市の翔”をシティプロモーションのメインキャストに据え、B-1グランプリに出店を予定していた16カ所のご当地グルメを四日市から発信していきたい」と意欲を見せている。

ボイスコミックの声優は映画版「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾!」(07年公開)以来だという京本は「最近では組紐屋の竜よりも四日市の翔としてのイメージの方が強くなった。今回は漫画として登場しますが新しいシティプロモーションにしていきたい」。中村は「漫画のアフレコは初めてでしたが、16カ所のご当地グルメは情報量としても多く、声を演じているうちにおなかがすいてしまいました」と話した。

四日市市では1本のボイスコミックを90秒として全16本を制作、来年1月下旬にYouTubeで公開する予定。