東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が3日、「女性がたくさん入っている会議は時間かかる」と女性を軽視するような発言をした問題は、ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙など米主要メディアのみならず、五輪の放映権を持つNBCテレビでも批判的に伝えている。FOXニュースは「女性差別騒動を起こした」と報じ、スポーツ専門局ESPNやCBSスポーツも「女性差別主義コメントを受け、辞任は否定」と厳しい姿勢で伝えている。

数日前にコロナ禍でも五輪は行うと発言したことと合わせて米国でも波紋を広げており、SNSでもこの発言を伝えるニュースへのリアクションとして、「1950年代にようこそ」「そんなことを妻に言ったらどうなるか」「話しすぎるのは女性だけじゃない。でも彼の愚かさを明らかにすることによって素早く辞めさせられるわ」などと厳しい書き込みが目立ち、肩をすくめたり、飲み物を吹き出す動画などを投稿してあきれ返る様子を表現している人もいる。また、SNSではこの発言を受けて「五輪をキャンセルすべき」とのコメントも多くみられ、「絶望的な状況。キャンセルするしかない」「コロナで中止ではなく、日本の首相で中止だ」などの書き込みもある。

一方、アイスホッケー女子の元カナダ代表で金メダリストの国際オリンピック委員会(IOC)の委員ヘイリー・ウィッケンハイザー氏も自身のツイッターでワシントン・ポスト紙の記事を引用し、「朝食会の場でこの人を間違いなく問い詰めてやるわ。東京で会いましょう!!」とコメントしている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)