13年に解散したFUNKY MONKEY BABYSが11日、TBS系「音楽の日」(午後7時)で、8年ぶりに一夜限りの再結成を果たした。

同グループは04年に結成され、数々の名曲を送り出したが、DJケミカル(38)が家業を継ぐため、13年に惜しまれつつも解散した。しかし、東日本大震災から10年の節目に再び3人が集結が実現した。

震災のあった11年6月に岩手県で復興支援ライブ、9月には宮城県でチャリティーライブを開催するなど東北や復興支援には強い思い入れがあり、今回は楽天生命パーク宮城から「ありがとう」「ちっぽけな勇気」「あとひとつ」の3曲を披露した。

歌唱前、ファンキー加藤(42)は「すてきな舞台を用意していただいたので3人で一生懸命歌っていけたらいいなと思います」と緊張気味に意気込んだ。再結成の経緯については「風化させてはいけない。3人そろうことで、1人でも多くの方にお伝えできれば」と意図を説明。DJケミカルが多忙な中、出演を決断したことが大きかったという。

「あとひとつ」を歌唱前には「東北の空の下で心を込めて精いっぱい歌わせていただきます」。続く2曲も力強く歌い上げた。

歌唱後、ファンキー加藤は「本当にすてきな舞台でしたね。東北の空の下で歌うことが出来て幸せでした。ありがとうございました」と感謝。番組の司会を務める中居正広(48)から「歌の力、皆さんの力、これからも必要だと思います。またタイミングがありましたら、集まって下さい」と求められると「分かりました」とかみしめるように応じた。

また、プロ野球楽天に復帰した田中将大投手(32)もキャンプ地の静岡から生出演した。田中は「あとひとつ」のジャケット写真を飾り、ミュージックビデオにも出演。自身の入場曲にも選んでいた縁がある。

震災から10年の節目の年にメジャーからの楽天復帰について、田中は「この決断をすることは自分にとって大きな意味があるんじゃないかなと思ってこの決断に至りました」と話し、「震災に対する思いは10年たちましたが、これからも変わりません。そして自分自身にできることを継続して、なにか力になることが出来ればと思っております」。

楽天が初の日本一に輝いた13年、巨人との日本シリーズ第7戦9回裏、エース田中がマウンドに上がる際に球場で大合唱されたのが「あとひとつ」。田中はメジャーでも登板前には必ずその場面の動画を見て、自らを奮い立たせていたといい「今(VTR)も鳥肌が立った。自分にとってかけがえのない曲ですね」。

楽曲を聞いた感想を求められると「またこうしてファンキーモンキーベイビーズのこの楽曲を歌っている姿を見ることが出来てすごく感激しましたし、『あとひとつ』を聞いているときはあの時の光景をすぐ思い出しましたし、やはり胸に来るものがありました」と感慨深い様子をみせた。

東北や日本中に勇気と感動を与えた名曲がスペシャルライブでよみがえった。