3月に心臓発作を起こし、入院、療養中の歌舞伎俳優中村吉右衛門(76)が、「七月大歌舞伎」(7月4~29日、東京・歌舞伎座、8、19日は休演)に出演することが6日、松竹の歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」で発表された。関係者によると、現在も一般病棟で療養に専念しているが、同興行での復帰を目指すという。

吉右衛門は第2部「御存 鈴ケ森(ごぞんじすずがもり)」の偶数日に、尾上菊之助(43)と出演する。奇数日は、中村錦之助(61)と菊之助が出演。

また、市川海老蔵(43)は第3部「通し狂言 雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)」に出演する。歌舞伎座出演は2年ぶりとなる。第3部は4~16日(8日は休演)。一部だけ公演期間を短く設定するのは、歌舞伎座では戦後初の試みという。

そのほかの演目と出演者は、第1部は、市川中車、尾上松緑による「あんまと泥棒」、市川猿之助、松緑、中車、中村梅玉による「蜘蛛の絲宿直噺(くものいとおよづめばなし)」、第2部は、松本白鸚、中村芝翫による「身替座禅(みがわりざぜん)」。