芥川賞作家の川上未映子さん(44)が、自身に対する殺害予告などをネット上に書き込んだ投稿者に損害賠償を求めた訴訟の判決について報告し、社会問題となっているネット上の誹謗(ひぼう)中傷行為に対する思いをつづった。

川上さんは11日、ツイッターを更新し、「昨日、東京地裁において、2018年に受けた殺害予告にたいする訴訟の判決が出ました。わたしは和解の提案を退け、名誉毀損、強迫の違法性が認められた結果、被告には請求額の約8割に相当する324万円の支払い命令が下されました」と報告した。

訴訟を起こすまでには精神面ばかりでなく金銭的な不安もあったが、「昨今のネットにおける誹謗中傷や脅迫は、人の生き死にかかわる問題で、受け流せるものではありません」と強い思いを持って訴訟を起こした川上さん。

「卑劣な加害行為をした者は必ず『現実的に』追及され『現実的に』罰せられるということ、被害者は決して泣き寝入りしないということを常識として周知する必要があります」とした。