ダンサーでタレントのパパイヤ鈴木(54)は、新型コロナウイルスに感染し高熱が続き、最終的には入院にまで追い込まれた。回復して21日に退院後、自身の感染報道を引き合いに昨今、是非が問われ始めていた芸能人のコロナ感染報道をテーマにした日刊スポーツのコラム
「『もう勘弁して』という声…それでも芸能人のコロナ感染を報じる意義とは…」
が、フジテレビ系「バイキングMORE」(月~金曜午前11時55分)で特集が組まれるなど反響を読んでいた。入院中、当該コラムを読んだという鈴木と、コロナ感染を報じた記者が向き合って芸能人コロナ感染報道について考えた。第2回は、芸能人のコロナ感染報道の意義と、感染したからこそ伝えたい、感染した後に必要な行動について考えた。【取材・構成=村上幸将】
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感染を公表し、それが芸能ニュースとして報じられた鈴木は、入院中、自らの感染を報じたニュースを読んで「良かった」と思えたという。
「ちゃんと書いて頂いていたと思いました。僕は芸能人で、人前に出る仕事だから(報道によって一般の人に)注意喚起が伝わったと思う。それが1番良かった。ニュース(芸能人のコロナ感染報道)は出るべきだと思う。僕が入院していた時も、他の芸能人の方の、感染のニュースも、かなり出ていましたが、それでいいんじゃないかと思う」
芸能人が感染を自主的に発表するのはいいが、それをメディアが取材し、深く掘り下げて報じることは、芸能人のプライバシーの侵害ではないか? との声が一部にはある。鈴木は、どう思っているのだろうか?
「個人的な意見で、極論かも知れないけれど…僕は芸能人は、プライバシーのない仕事の1つだと思う。一定の節度はあってしかるべきだとは思いますが、芸能人にとって、プライバシー(の部分が公になること)は宿命。芸能人の中でも、プライバシーのことを言わない人は言わない。それは、それでいいけれど…僕は芸能人って、そういうものだと思っています」
芸能人が感染を公表する際の文書には、謝罪の言葉が盛り込まれるケースが多い。一方で「なぜ、感染した芸能人が謝る必要があるのか?」との声もある。鈴木はその意味を説明した。
「一般のファンの方に対して、ご心配をおかけして…という思いはありますが、仕事先の関係者の皆様に迷惑をかけたので謝りたかった。(感染した時)たまたま仕事が立て込んでいて迷惑をかける相手が多かった。(治療を受けている最中)病院から僕が謝罪の連絡をするわけにはいかないので、メディアを通じてでも謝罪の思いを伝えたかった」
芸能人が感染した場合、所属事務所は「徹底的な感染予防対策をしていた」などと発表し、メディアもその文言を持って報じる。その「徹底」という文言を、もっと具体的に説明すべきだとの声もある。鈴木は新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた昨春から、振り付けをはじめとした仕事は、基本的にリモートで行っていた。YouTubeチャンネルの撮影の際も、検温や感染予防対策を徹底し、担当マネジャーとのやりとりも電話やリモートが中心だった。「徹底した」という対策の中身を、もう少し踏み込んで聞いた。
「そもそもコロナ禍以前から、僕はマスクをしていました。(仕事で使う)のどを守るのにいいんです。今は、飛まつが危険とか言っていますが、僕はお金を触ると絶対、手を洗うタイプだし、他人のつばがかかるのも嫌。マスクは、こちらのつばを飛ばさないのにもいい(笑い)外出はあまりしない方ですけど、0ではなかった。スーパーでの買い物や、マッサージに行く時、車を運転していました。鼻をほじらないように気を付けてはいました」
「芸能人が感染を公表するなら感染経路を明らかにして欲しい」などという声もあるが、鈴木は首を傾げた。
「芸能人は遊び歩くイメージがあるからでしょうが…そんなこと、僕はしていない。それに、遊び歩かなくたって、今はかかってしまうほど感染は拡大している。僕自身、かかった心当たりは全然ないんです。事故みたいなもので、誰でもかかりうるんです」
感染経路を“あら探し”するより、伝えなければいけないことがあると考えている。
「大事なの感染経路より、コロナに感染した後、どうするかということです。そこまで報じれば、芸能人コロナ感染報道は、もっと意味があるものになると思います」
鈴木は自身の感染、闘病体験から注意すべきポイントをまとめた。
「熱が出た後、普段だったら2日くらいで下がるのに、これはおかしいなと4日ほど粘っちゃったことが、僕の1番の失敗。熱が出たら、すぐ検査に行って、コロナに感染したことが分かったら、肺炎もここまで悪くなっていなかった。もしかしたら。コロナじゃないかも知れない、熱が下がったら仕事が出来るかも知れないと粘った…それが1番の反省点で、それじゃダメだと教訓を得ました。先生にも『熱が出た段階で、すぐ来ないとダメです』と言われました。あれ? って思った方は、すぐ検査した方が良いと思います」
高齢者を中心に全国でワクチン接種の動きが進められている。それが希望の鍵だと考えている。
「僕は、ワクチンが1つのキーワードかなと思っていますね。ワクチンを打つ、打たないというのは、あるとは思いますけど、未曽有の事態が起きた時に、何か(1つ打開の)きっかけが欲しい…それが、ワクチンであれば良いなと正直、思っています。今まで人間は、インフルエンザをはじめウイルスと闘ってきたわけで、大変だったけれど、ワクチンが出来たおかげで1つ(事態を)クリアに出来た。元に戻るかも知れないという希望が、ワクチンにはあると個人的には思っています。今は大変な時期ですけど、あと何年かたって『ワクチンがあって良かったよね』と言えないといけない、そうなっていって欲しいと思っています」
感染したため体内に抗体はあるが、後日、ワクチンを打った方がいいと言われているという。
「僕自身、抗体はあるんですけど、3カ月後くらいに人工的なワクチンは打った方がいいと言われています。ただ、ワクチンを打ったから何でもいいというわけじゃなくて、打ったとしても手洗い、うがい、マスクといった感染予防対策は、普段からしなきゃいけない、必要なことだったということがコロナ禍で改めて分かったと思うんです。皆さんが、それを分かってくれればいい。コロナが終わったとしても(ウイルスの)感染対策はした方が良い。風邪はひきたくない、インフルエンザにかかりたくないというのと一緒です。ワクチンを打った後、それまでと同じケアをしていった方が、いいと思います」
ワクチンを打った、その先も、手洗い、うがい、マスクを…鈴木からこの言葉を聞き、こうして報じることこそ、芸能人のコロナ感染報道の、最大の意義ではないだろうか?



