歌手で俳優の福山雅治(52)が10日、パーソナリティーを務めるTOKYO FM「福山雅治 福のラジオ」(土曜午後2時)で、写真週刊誌に掲載された自身の「プライベート報道」について言及した。福山が、週刊誌などの報道に言及するのは極めて珍しい。

番組中盤、「デビューしてから、このラジオをずっと続けてきてから、きちんとお話ししていなかったことをお話しさせていただきたい」と切り出し、「写真週刊誌に家族の写真が掲載されるということについて、どういうふうな思いでいるのか」と話し出した。

「デビューして30年間、いろんな掲載のされ方、こちらが取材をきちんと受けていない状態で掲載のされ方というのを、写真週刊誌や臆測記事、さまざまな媒体でさまざまなことを書かれてきた30年間でした。今までは、こちらから触れるということはせずに、完全スルーするという姿勢でやってまいりました」。

スルーをしてきた理由について「日本においての芸能、エンターテインメントに携わっている人間としては、まあこういうこともあるのかな、それもひっくるめてエンターテインメントなのかな(と思っていたから)。それにそういった記事を取り上げると、逆に宣伝状態になってしまうだろうなと思っていて、完全スルーをずっと貫いてきた」と説明した。

続けて「さすがにですね、子供の写真を撮られるということにおいて、そして、それが掲載され、かつ、販売物となって世に出ることにおいて、黙っているということはできないなと(思った)」と話した。

掲載時は、子どもにモザイクがかかっているが「さまざまな方が僕の子供の顔を知っている。かつ、デジタルの時代なので、データをもっている。いつでも、モザイクをはずせるような状態で共有している。これってとても、怖いことだなと思ったんですよね。とても恐ろしいことだと」。

裁判を起こすこともできるが「裁判するとかしないとかそういうことでなく、意思表示として、これは嫌なことです、これはやめてほしいことです、これはすごくストレスになっていることです。それを芸能人だからって我慢して、何年もこれから先、過ごしていかなければならないのかなって思うと、それ違うなって思ったんです。子供を守っていくという立場に立ったときに、これは黙ってるというのは、子供に対して説明が付かないなって思ったんです」と、この日言及したことの理由を語った。

「僕たち家族が我慢していればいいだけの話だから、我慢しようねっていうのは違うだろうと。だけど、ちょっともう、一線どころか、随分越えたところにきちゃったなと思っていて」。そして「今後、同様のことがあれば、また僕も発言していくかもしれませんし、『どうなのこれ、福山』っていうのがもしあったら、それはリスナーの方からも、そういったことを暗黙の了解で黙認しているわけでもないし、スルーするっていうのもなんか違うのかなって思っているので。2021年のこの現在から未来において、変わっていく時期なのかなって思っています」と終始冷静に話した。

福山は15年9月28日、女優吹石一恵(38)との結婚を発表。16年12月に第1子が誕生していた。

所属事務所アミューズは7日、ホームページで「当社所属アーティストの家族・親族に対する取材行為について」と題し、アーティストや、その家族、親族などの私生活への介入を伴う取材への注意喚起を改めて行っていた。