アニメ映画「劇場編集版 かくしごと-ひめごとはなんですか-」(村野佑太監督)の公開記念舞台あいさつが11日、都内で行われ、声優高橋李依らが出席した。

漫画家久米田康治氏の画業30周年を記念した作品で、漫画家の仕事を隠し続ける父・後藤可久士と小学4年生の1人娘・姫の日々を描く。昨年放送されたテレビアニメ版を再編集し、新規カットを加えて新たなラストシーンを描ききった。

姫の声を演じた高橋は「原作で描かれたもう一つのエンディングが演じられて、本当に幸せです」と笑顔。テレビ版の収録では久米田氏から最終話のネーム(漫画の下書き)をもらいイメージを共有していたものの、実際の原稿には新要素が追加されていたといい「アニメが終わったのに、演じたいものが出来てしまった。最後にそんなの持ってきてずるいなと思っていたので、喜びでいっぱいでした」と振り返った。

舞台あいさつには、原作を手掛けた久米田氏も出席。「画業30周年」の冠がついた同作について「『全裸漫画家』とかにしておけば、ネットフリックスで配信されたのかな」とジョーク。声優本渡楓から「どうしてこんなに面白いものが思いつけるんですか?」と聞かれると、「面白かったらもっと売れてる。売れてないことはないけど、そんなに売れてない」と率直に話し笑いを誘った。

また、姫の同級生を演じた安野希世乃、小澤亜李、和気あず未ら声優陣を前にした「どのキャラクターを娘にしたいか」との質問には、「自分が生み出したキャラクターは全員娘みたいなものです」とけむに巻いていた。