俳優池田純矢(28)と元乃木坂46の生駒里奈(25)が5日、東京・紀伊國屋ホールで、ダブル主演を務める舞台「エン*ゲキ」シリーズ第5弾の「-4D-imetor(フォーディーメーター)」の取材会に出席した。

量子力学がテーマの謎解きミステリーで、四次元と超能力をイリュージョンマジックで魅了する体感型の演劇。同シリーズで初主演の池田は超能力研究所の所長役。ナゾの少女・ノアを生駒が演じる。

昨年5月に行う予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大や、緊急事態宣言発令を受け、延期していた同舞台。ようやく初日を迎え、池田は「まずは安全に我々何もなくこの場に立てていることに感謝です。今日を迎えたことが『うれしい』とか『楽しみ』とかよりも、『まずはありがとうございます』という感謝の気持ちです」。

生駒は「素直に楽しみにこの時間を迎えられたというわけではなく、世界の情勢をみると『素直にいいのかな? 』っていう思いはある…」と、正直に胸の内を明かしつつ「ただ私たちは誰かを楽しませるために存在しているので、それができる喜びと、お客さまには『この時間だけは絶対に幸せになってほしい』という、そんな気持ちでいっぱいです」と強い覚悟を示した。

構成を含めると足掛け11年半。作・演出共に務める池田はこの1年間、「モチベーションを保てていなかった」と話した。「ガタガタでした。相当ダメージをくらいました。でも悲観だけではなかったのは、『どうしてもこの作品を届けたい』という気持ちが途切れていなかったこと。中止をしようと決めたその日に、キャストのみんなに『なんとかして延期公演をやりたいと思っています。どうにかスケジュール合わせられないですか』ってまず最初に動きました。その結果が今に繋がっているので、そこまで悲観だけではなかった。そして今こうしてお披露目ができるっていうことで幸せにあふれています」と、この日を迎えるまでに多くの苦労があったとしみじみ振り返った。

1年前とは演出内容や時間を「かなり変えた」という。「もともとは上演時間が2時間10分だったんですけど、そこから精査して1時間45分に。演出も当時は僕らが客席に行ってお客さまと触れ合いながら、マジックを体感してもらおうと考えていたんですけど、ご時世柄そういうことが出来なくなってしまったので、舞台と客席を隔てて、客席に座っている方々全員が体感できる不思議体験やイリュージョンマジックの新しさを作らせて頂きました」と新たな試みにも挑戦していると明かした。

生駒は同作を通じて「『自分の存在意義ってなんだろう』っていうところをノアを通して伝えられたら」と力を込めた。

そのほか取材会には、村田充(43)松島庄汰(30)田村心(25)新子景視(34)阿南健治(59)が登壇した。東京公演は15日まで。大阪公演は28~29日、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで行われる。