フリーアナウンサー宇垣美里(30)の新著「今日もマンガを読んでいる」(文芸春秋)が来月14日に発売されることが24日、分かった。このほど宇垣が日刊スポーツなどの取材に応じ、“漫画愛”を語った。

19年に週刊文春で始まった連載「宇垣総裁のマンガ党宣言!」を1冊にまとめた。毎日欠かさず読む漫画の中から新刊を中心に1作品を選び、自身の価値観や経験を織り交ぜながら見どころをつづる。労力のかかる作品評連載について、宇垣は「いろいろな仕事をさせていただいている中でも、トップレベルにカロリーの高い仕事。自分の中でも力を入れている連載だったので、それが本になるのはうれしい」と笑みを浮かべる。

電子書籍サイトのラインアップが更新される深夜0時、新刊をチェックするのがルーティンだ。気になる作品は惜しまずカートに放り込み、月の漫画代は「考えたことないです。へへ(笑い)」。すぐ読みたい気持ちにあらがえず「基本的に寝不足です」と苦笑する。

作品によっては、締め切り後に書き直すこともあるというこだわりぶり。「好きなものを人に説明するのが好きなんです」と“布教”への熱量は高い。連載をきっかけに、メディア露出が少なかった作家が自身のレギュラーラジオに出演してくれることもあるという。「漫画評を書いていてよかったと思いました。『みんなも読んでくれ』『作者の方にありがとうを伝えたい』みたいな気持ちで書いているので、それが伝わってよかったなって」。

恋愛、友情、仕事、ファンタジー、歴史など紹介作品のジャンルはさまざま。宇垣は「老若男女いろんな方に読んでいただいて、その人にぴったりの作品が見つかるんじゃないかと思ってます」と話している。【遠藤尚子】

◆宇垣美里(うがき・みさと)1991年(平3)4月16日、兵庫県生まれ。同志社大卒業後、14年にTBS入社。19年3月にフリーに転じ、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」にレギュラー出演。モデルのほか、今年7月期のフジテレビ系「彼女はキレイだった」でドラマ初レギュラー。162センチ。血液型O。 

◆“宇垣総裁”オススメ作品◆

▼魚豊「チ。-地球の運動について-」(小学館) 15世紀のヨーロッパ。当時異端とされた地動説を唱え、命懸けで宇宙の心理を求めた人の物語。原稿執筆に苦労し「締め切りの次の日に、ごめんなさいって言いながら送ったり」

▼谷口菜津子「今夜すきやきだよ」(新潮社) 正反対の恋愛・結婚観を持つアラサー女子2人の同居生活を描く。「生き方が違う女の子2人が一緒に暮らすことで、『こういう生き方でいいじゃん』っていうのが見えてくる話。すごく癒やされるんです」

▼よしながふみ「大奥」(白泉社) 女性が将軍を務める“男女逆転”の江戸城・大奥が舞台。今年2月に全19巻で完結。これまでに一部映像化されたが「長いので、1年くらいかけてやって欲しい。Netflixでもいいからやってくれ!って思ってます」