乃木坂46の最年長メンバー新内眞衣(30)が10日、東京・国際フォーラムで行われた卒業セレモニーをもって、グループから卒業した。9年間のアイドル活動を締めくくった。

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新内は「一期一会の人」だ。握手会や、「ミーグリ」と呼ばれるオンライントーク会を、9年間ほとんど休んだことがない。特に事前予約制の「個別握手会」には、一度も穴をあけなかった。心身共にハードなアイドル活動。どのメンバーでも体調を崩すことはあるが、「私に会いに来てくれた人のために」という強い思いを最後まで貫いた。

約8年前、まだ研究生で、握手会にも限られた人数しか並んでいなかった頃。当時握手会に毎回来てくれていたファンがいたが、ある時ぱったり顔を見せなくなった。後日別のファンから亡くなっていたことを知らされ、「次に会える保証なんて、本当にないんだ」と痛感したという。

人気の上昇とともに仕事が激増してからも、ファンとの交流を欠かさなかった。「ファンの方々のおかげで今の私があるんです」。言葉以上の深い思いを胸に刻んでいた。【横山慧】