吉田鋼太郎(63)が、20年の日本テレビ系ドラマを映画化した「極主夫道 ザ・シネマ」(6月公開)で、主演の玉木宏(42)演じる元極道の専業主夫“不死身の龍”と因縁がある極悪地上げ屋・近藤を演じることが24日、分かった。テレビ朝日系ドラマ「おっさんずラブ」でもタッグを組んだ、瑠東東一郎監督たっての希望を受け、出演を快諾した。

近藤は不動産会社Kプランニングの社長を務める極道で、イタリアンマフィアに憧れ、葉巻をくゆらせ、怪しいイタリア語を操る。累計400万部を突破した、おおのこうすけ氏原作の同名漫画にはないオリジナルキャラクターで、瑠東監督が吉田を当て書きして作り上げた。吉田は「玉木君扮(ふん)する龍を追い詰めるはずが、逆にどんどん追い詰められてしまう、おしゃれでイタリアンな親分を心の底から楽しみながら、弾けながらやらせて頂きました」とコメントした。

その言葉通り、吉田は机の上に立ってイタリアの大衆歌謡「フニクリ・フニクラ」を声量あふれる歌声で熱唱するなど、舞台俳優として鍛え上げたのどと振り切れた芝居を存分に見せつけている。同監督も「大暴れしてもらえるといううれしさの余り、あんな夢こんな夢いっぱい詰め込みまくった結果、近藤というキャラクターが出来上がった感じです。もはや鋼太郎さんに対する熱烈なラブレターですよね」と語った。

また松本まりか(37)が、広島レディース連合3代目総長・虎春役で出演することも決まった。松本は「どうしましょう…現場での面白かったことがありすぎて文字数に収まりきりません。とにかく笑いの絶えない温かい現場でした。毎カット平然と笑いを繰り出していく玉木さん始めキャストのみなさんの面白さと言ったら…」と撮影を振り返った。

虎春は、滝藤賢一(45)演じる、龍と双璧をなす“剛拳の虎”と呼ばれた武闘派・虎二郎の妹で、龍に恋する役どころだ。松本は「なかなか気合の入ったキャラクター。見かけによらず超純情ヨロシクですので、ぶきっちょな虎春の恋をお手柔らかに見守っていただければ」とアピールした。

また近藤の腹心の舎弟・山本を猪塚健太(35)、加藤を藤田朋子(56)が演じる。山本は「瑠東監督から撮影ではとにかく鋼太郎さんに振り回されてくださいと言われていましたが、振り回され過ぎて意識が飛ぶかと思いました」と撮影を振り返った。藤田も「ドラマ放送時に夫婦で見ていたので、お話をいただき興奮しました。何より大好きな瑠東監督の作品で、吉田鋼太郎さんの手下。毎日、わくわくしながら撮影していました。慣れない初めての役どころでしたが竹中直人さんから『山寺宏一さんにしちゃ小さいなと思った』とか、他の方々からも『ジャニーズの新人さんが交ざってるのかな、と思った』と言われて、小躍りしてました」とコメントした。