イェイに改名したラッパーのカニエ・ウェスト(44)が、ネット上の言動を理由に来月3日に米ラスベガスで開催される第63回グラミー賞授賞式でのパフォーマンスを禁じられたことが明らかになった。

ウェストは昨年リリースしたアルバム「Donda」が、最優秀アルバム賞、最優秀ラップ・アルバム賞など5部門にノミネートされており、授賞式でパフォーマンスを行う予定だったという。代理人が芸能情報サイトThe Blastに、ネット上で離婚調停中の妻らに嫌がらせを行っている行為が問題視され、パフォーマンスのラインアップから外されたと語っている。

ウェストは復縁を望むタレントのキム・カーダシアンと交際するコメディアンピート・デヴィッドソンに対し、ネット上で執拗(しつよう)に攻撃するなど嫌がらせを続けている。さらにそんなウェストの態度を自身が司会を務める番組で批判したコメディー俳優トレバー・ノアウェストに対してもかみつき、人種差別的な表現などを使用して中傷するなどして物議を醸していた。

投稿はすでに削除されているが、いじめや嫌がらせ、ヘイト・スピーチに関するポリシーに違反したとしてインスタグラムのアカウントを先週、24時間凍結される措置も受けている。

今年の授賞式ではノアウェストが司会を務めることから、ウェストとの関係を懸念した主催者側がステージ上での一発触発の事態を防ぐために判断したといわれている。ウェストが授賞式を欠席するかどうかは分かっていない。

今年の授賞式にはビリー・アイリッシュやオリヴィア・ロドリゴ、BTS(防弾少年団)らがパフォーマンスすることが発表されている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)